ダーツの結果を聞いた妻からもらった返事はこうだった。

「どっちも全然イメージが湧かない。」

もっともである。どちらも観光地としての知名度は高いとはあまり言えないのだ。しかし、しばらくgoogleなどで検索をかけた妻からこのように返ってきた。

「両方ともいいね！」

そう、まずはどちらも治安は世界でトップクラス。特にアイスランドについては世界一とも言われている。さらに、北欧というデザインが洗練されたイメージや、紹介されている美しい風景や街並みも加わりかなり高評価だ。

帰宅してすぐに私たちは決めた。スウェーデンとアイスランド、どちらにも行くということを。正確にはどれくらい時間がかかるか知らなかったけれど、地図で見る限り近いはずだ。

そうして私たちは、年明けから旅の準備に取り掛かることとした。妻はパスポートを取得した。そう、この旅が彼女にとって初めての海外旅行でもあったのだ。初の海外旅行かつ新婚旅行が、夫の投げるダーツで決まる。当然結果に満足しているからこそなのだけれど、こんな事態も受け入れてくれる妻の度量には感謝しかない。

なかなか決まらなかった旅だが、行き先が決まってからの準備は順調に済ませることができた。スウェーデンとアイスランドの2ヶ国を自分たちの行きたいように旅するツアーは無いので、完全なる個人旅行だ。航空券と保険だけ旅行代理店で予約し、宿泊先や現地での移動、日帰りツアーについてはネットで予約した。食事やその他行きたいところについてはガイドブックやウェブサイトを活用して目星をつけておいた。

いよいよ旅の準備は整った。ダーツの旅という新婚旅行の始まりだ。

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