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新婚旅行2日目(2) トナカイを食らう

ストックホルムのセーデルマルムという地区を引き続き散策する。カフェと洋服屋と雑貨屋と坂が多いのが中目黒っぽい。さらに川も近くに流れているが、その川は目黒川の何倍も川幅が広く隅田川以上だった。大きな川の向こうが首都中心部で、かつお洒落な地区という意味では、清澄白河みたいな感じでもある。

このように私は旅に出ると、その旅先を自分が知っている街に例えてしまいがちだ。特に都市だと尚更。この先でも、ここは○○っぽいかもと思うポイントに出くわした。

セーデルマルムではデザイントリエという雑貨や家具を扱う店で買い物をした。いいなと思ったものはたくさんあったけれど、荷物になるので数を絞って購入。妻が選んだ和紙製のモビールは、我が家のインテリアのアクセントとして活躍することになる。

それと、姪2人のお土産に小さなぬいぐるみを。ちなみにウンチ型とオシッコ型である。どこの国の子どもも下ネタが大好きということなんだろう。もちろん嫌がらせなどではなく、素直に喜んでもらえる自信があり選んだ品だ(笑)。

そうして買い物を楽しんだ私たちは、先ほどの教訓を活かし店の入った建物のトイレを利用し、デザイントリエを後にした。

時間帯は昼頃になり、お腹が空いてきた。事前にチェックしていたあるお店で腹ごしらえをすることにした。ニシン料理を出す屋台だ。メニューはスウェーデン語表記しかなく注文を決めるのに戸惑ったが、観光客向け仕様でないのがイイ感じ。値段も1000円程度で、ストックホルムで食べられる外食としてはかなり安い。メニューは結局よく理解できず、良さそうと思えるものを勘で注文した。

出てきたのは焼いたニシンにマッシュポテト、玉ねぎとキュウリのピクルス、ビスケットとパンの中間みたいなものが添えてあるワンプレート。美味しいし、観光客相手ではなく地元民相手の気軽な店で食事するのが楽しい。非日常を楽しむのが旅の醍醐味だけれど、旅先の街の日常生活を味わうのもオツなものだと思っている。

ちなみに屋台は小さな広場にあり、広場にあるテーブルとベンチでランチを楽しんだ。おこぼれを預かろうとする鳥がうろついているのはご愛嬌だ。

この日は市庁舎と市立図書館(閉館日だったが)とセーデルマルムでショッピング、これしか予定していなかった。郊外に足を伸ばすのは翌日にする予定だったので、とりあえずストックホルム中心エリアに戻り、散策をすることにした。

博物館を見つけたので、なんとなく入ってみる。見つけたと書いたものの、地図で見つけてから入口まで辿り着くまで迷ってしまった。その博物館は橋の下に入口があったのだ。ストックホルムの歴史を紹介するもので、旧市街の模型や昔の家を再現したものが展示されていた。

次に向かったのはストックホルム近代美術館。路線バスに乗って移動する。

なんと、常設展は無料。しかも展示作品も多く、かなり見応えがあった。ボリューム的に見応えありまくりで、有料の企画展には入らずスルー。ミュージアムショップも充実していて、妻は絵本に惹かれていた。(買わなかったけれど。)

美術館を後にして街の中心部に戻ってきた頃には、時刻が夕方を廻る頃だった。お腹も空いてきたので、夕食をとるためにレストランに向かうことにした。そのレストランも事前に調べておいたところだ。なんとメニューが数カ国分用意されていて、日本語版まであるとのこと。

海外での個人旅行でレストランを利用するのは実は初めてだった。これまで経験したのは一人旅かつ貧乏旅行だったので、キッチン付きの宿で自炊したり、買ってきた惣菜を部屋で食べたりという食事しかしてこなかった。なので、まずは日本語メニューありの店で慣れていこうという作戦だ。

レストランは旧市街にあり、落ち着いているけれど敷居は高くない印象の店だった。外国語メニューを揃えているとはいえ、地元の人も多そうだ。

メニューにはいろいろな料理があったが、トナカイ肉を使った品が目を引いた。トナカイというとサンタクロースのソリを引く動物というイメージしか無かった私たち。でもよくよく考えたらソリを引く動物ということであれば家畜だ。牛や馬と同じ感覚なのかもしれない。衝撃を受けつつも、せっかくだから食べてみることにした。

その前に、とりあえず喉を潤すために飲み物を。と思ってスパークリングワインを頼んだつもりが、炭酸水が来てしまった。日本語メニューがあるのに、こちらの伝え方が悪くオーダーミス。しかしこの日以降の夕食は毎日酒を飲んだので、一食くらいアルコールを抜いて丁度良かったかもしれない。(と言いつつ、前日に買ったライトビールを、ホテルの部屋に戻ってから飲んだ。)

前菜として頼んだサラダの後にトナカイのグリルがやってきた。素直に美味しかった。何に近いかと聞かれたら羊と答えると思うが、羊のような独特の臭みも全く無い。そして僅かに感じる背徳感(笑)。サンタの乗り物食べちゃってるね、という会話を妻としながらトナカイ肉を楽しんだ。

ところでこのレストラン、ホールのスタッフが客に対していろいろとコミュニケーションを取ってくれる。度々、「どう?お口に合う?」というニュアンスで話しかけられた。日本では旅館以外であまり経験したことが無かったので、スウェーデンってこういう感じなのかなと二人で感心した。(人によっては僅かながらめんどくささも感じるかもしれない。)

食事を終え店を出ると、8時を過ぎているというのにまだ外は明るかった。

ホテルまでの道すがら、美しい夕暮れを見ることができた。

橋を渡ったのだが、かなりたくさんの水鳥が川にいた。餌になる魚がいるポイントなのかもしれない。とにかくフンを落とされないことを願いつつ歩く。

ストックホルム観光を楽しんだ丸一日。半分くらいは行き当たりばったりだったが、楽しい一日だった。

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駄文ですが何卒よろしくお願いします