アイスランド南部の海沿いを巡る日帰りツアーは続く。ブラックサンドビーチという海岸を離れ、ツアーのバスが次に止まったのはヴィークという小さな町だった。人口数百人程度の本当に小さな可愛らしい町だ。大きな道路沿いから、街が一望できるくらい。

見渡すと、レストランとコンビニ的な売店が併設された店が1軒。土産屋が1軒。ガソリンスタンドが1軒。そして、丘の上に立つ教会が印象的だ。

さて、ここでツアーコンダクターから1時間程の休憩が告げられた。バスの出発まで、この街で各自自由に過ごしていいそうだ。お昼ご飯は買っておいたサンドイッチをバスの中で食べて済ませていたので、とりあえず売店と土産屋に入ってみた。同じようなツアーは色々な会社が開催しているようで、観光客がたくさん。

レイキャヴィクの土産屋にもあったけど、こんなジョークグッズも。日本にもありそうな「〜ができるようになる」タブレット菓子だ。

シガー・ロスを理解する、ビョークのように歌う、アイスランド語を話す、熱い溶岩の上を歩く等々。「シガー・ロス」はアイスランドの有名ロックバンドなのだけれど、分かりやすいポピュラーミュージックとしてのロックというよりは、アーティスティックで幽玄な音楽を奏でるバンドだ。現地の人にも難解な印象を与えているのか。私にとっては、ライブに足を運ぶ程に好きなバンドで、アイスランドに興味を持たせてくれたミュージシャンの1組だ。

土産屋を出て、あてもなく海辺に向かって散歩する。曇っていたかと思えば急に晴れ間が差し込む。何をするわけでもない、良い意味で何もしないをするという感じだった。近くにいたツアー参加者カップルに写真を撮ってもらったり、お礼にこちらが2人を撮ったり。

散歩を楽しんでいるうちに、出発の時間がやってきたので、バスに乗り込む。次は氷河や滝など、ツアーのハイライトとなる景勝地が待っていた。

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