ユニクロ・柳井さんの『一勝九敗』。
読まれた方も多いはず。

その中での柳井さんのエピソードに、
香港のアパレル王がペットのクマを
同伴させて出勤しているという話に
『バガげているけれども、
　自分ももしかしたら
　世界一になれるかも』と思った、
という話がある。
世界一になれる、と熱っぽくなっている一方で
どこか醒めた視線も向けている訳だ。

この当時柳井さんは
成功するかもという直感は持ちながらも、
せいぜい０．０１％程度の勝率だったという。
そこから０．０１％が０．１％、
０． １％が１％へと昇華していく訳だが、
『もしかしたら上手くいくかも』位の
マインドセットが良いのだと
楠木健さんが仰っている。

どうしても新しいことをやろうとすると
『確実に上手くいくだろうか』
『失敗しないだろうか』
という点に視点が向いてしまうが、
何はともあれやってみよう、という
『やってみなはれ』精神が大事なのだろう。

上昇を狙おうとすると
全戦全勝を期待してしまうところだが、
そう息長く上手くいくこともないだろうし
最初は０勝からスタートして
じわじわと勝率を高めていく位が
ちょうど良いのかもしれない。

小さく刻んで勝利を積む
『小さな３連勝』というやつだろう。

何事も０→１のスタートアップ時が
恐怖もあるだろうし
エネルギーも掛かるものである。

しかしここを乗り切れば
怖いものは大きく減っていく。

この場所には満足していないが
次に進む勇気が持てない。
そんな時は
まずは小さく前に進んでみる。

焦って焦らず。
急いで急がず。
前に進んでみよう。