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処刑機械 《詩》

「処刑機械」

僕の目の前を
無数の顔の無い人々が通り過ぎる

差別化された道筋 

枠の中に敷かれたレール


はみ出す事無く

流れ作業のベルトコンベアの上に
載せられた部品の様に


僕は 

スイマセン 

ゴメンナサイ 

アリガトウゴザイマス …

そう言って人畜無害を装う

汁を垂らしながら荒れ狂う

鬼の顔をひた隠しにしたままで


剥き出しになった
正直と言う名の現実を

心の中にある
処刑機械に話しかけながら


当然 ただの機械だ答えは無い

相槌を打つ事も無い 
無愛想な鉄の塊だ


処刑台の上に
鎮座して手招きをしている


其処には既に
沢山人達の行事が出来ていた

頭上の空には

黒い雲が立ち込めている


青空は何処にある


誰かが そう叫んだ

そろそろ時間だ映画が終わる

壁のデジタル時計が 
その時を知らせている


全てのものが静かに
純潔に近づいて行く

僕は僕になれないまま

完璧な夜を探し求めている

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