見出し画像

黒い華 《詩》

「黒い華」

サヨナラを告げた黒い華の香

悪の血を流すピエロ

お前の欲望に満ちた血を
この皿に垂らしてくれないか


胸に抱いた
幾千ものナイフに映る孤独

背中に立てた爪 

儚い恋夢が目に染みる宵

溢れる太陽に似たお前の汁と血を
塗りつけた熟れた猥褻

舞い降りた神が月を満たす


お前の中で溺れる夜の果て

粘膜で覆い尽くされた闇夜の葬列

鏡の中の老婆が嘲笑い手招きをする

蒼い孤独と狂った覚醒 

呪う様に突き上げた腰に揺れた
壊れたままのお前が揺れた  

黒い華

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?