2019年 レギンスはまた流行っているのか?

画像1

本題はレギンスについてですが初めにすこし昔の話をしますね。
19世紀初頭イギリスで生まれたモノクルという名の単眼鏡は、貴族階級で一時的に流行りすぐに下火になったものの1820年頃再び流行した。2回目の流行ではレンズの形やフレームの材質の種類が増え、視力矯正の目的を超えたファッションアイテムとして貴族だけでなく貴族を装いたい人々にも流行った。
ただし実用的な現在の形の眼鏡が浸透するスピードは想像より速く、モノクルは定着しなかったという。

モノクルの例にあるように、ファッションの流行は10〜20年周期でもう一度復活することがある。

前置きが長くなりました。
本題。とうの前に廃れたアイテムの名前を再び2019年に見るとは思わなかった。

画像2

レギンス、お前だよ。

その四文字を見かけたのはユニクロのチラシである。10数年前のチラシかと思った。

日本でレギンスが流行ったのはいつだっただろうか。2006年頃とWikipediaに「要出典付き」で記載されているが(つまり記録でなく記憶に基づいた記載であろう)、私の記憶でもその頃だと思う。当時は膝上丈のスカートやショートパンツに合わせていた。

画像3

(写真はhttp://rastar.365blog.jp/e24904.html)
肌にぴったりと張りつくポリエステル100%、色は黒がほとんどで、夏は日光を吸収するので熱くて履けるものではなかった。
「レギンス」という洒落くさい呼び名でなく「スパッツ」と呼べという声が友人間では度々あった。それはまるでジーンズ、デニム、ジーパンのうちどの名前で呼ぶか問題のようなたわいない話題だった。

さて今回のレギンスはどうだろう。
「レギンス コーデ 2019」でググると(ああ、WEARで検索しろという声が聞こえる)

画像4

まず、ほぼ全て膝下丈のスカートに合わせている。ワンピースに合わせると意図せずとも雑貨屋スタイルができあがる。
足首にスリットが入っているのを散見するが、履いてみると足元がちょうどよく涼しい。
色は黒の他にグレー、ベージュなどバリエーションが増えている。カラータイツの流れを汲んでいるのだろうか。
そして素材はなんと綿である。驚異的な履きやすさ。編み方はリブ編みと呼ばれる、すこし厚手のものが圧倒的多数だ。同時期にリブ編みのワイドパンツが出ているので、気温と気分にあわせてお好みの方を、という形だろうか。

今回のレギンスの周期は
・素材はどこまで増やすのか
・何色まで出すのか
・私たちの興味をいつまで続けさせるか

以上をエセ雑貨屋店員になりながら注目しています。

私の予想は「今年の秋冬にニット素材のダークカラーが発売し、ギリ来春までユニクロのチラシに載る」です。

.

.

参考文献
リチャード・コーソン著 梅田晴夫訳『メガネの文化史-ファッションとデザイン』1999年 八坂書房

↑世界中のメガネの歴史をまとめた「メガネ正史」といえる本です。おもしろいよ

この記事が参加している募集

推薦図書

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?