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「腰椎分離症の固定中の運動療法」#書く習慣153

日々の診療お疲れ様です。TROT(トロット)です。
本日は腰椎分離症患者さんが装具固定中にできるリハビリについてまとめてみました。

参考にした文献はこちらの「骨癒合を目指すときの装具下運動療法」の章より。



以前の腰椎分離症のまとめはこちらから。


まずはどの治療でも重要なフェーズ分けを行います。

ただでさえ腰椎分離症の固定は固定期間が長く患者さんのストレスが高い治療になります。現在患者さんがどのフェーズにいるかによって、行うことができる運動療法が異なりますので、必ず分類をしてから行うようにしてください。


⒈ 安静期

 目的:患部の保護、柔軟性改善、体幹安定下の必要性の教育

 運動療法:
  ① ストレッチ:ハムストリングス、大腿四頭筋、腸腰筋
  ② 腰椎の前弯位の獲得:ドローイン、ニーベントアウト


⒉ 運動療法開始期

 目的:患部の保護、胸郭の柔軟性獲得、四肢の運動能力の向上

 運動療法:
  ① 胸郭可動域運動:体幹側屈、四つん這いで広背筋ストレッチ
  ② 体幹安定化運動:A-SLR、ハンドニー
  ③ 下肢筋力強化:スクワット、ランジ
  ④ 有酸素運動:エアロバイク、トレッドミル


⒊ 復帰準備期 

 目的:全身の機能向上

 運動療法:
  ① 胸郭可動域運動:回旋・伸展運動の許可
  ② 体幹安定化運動:ヒップリフト、プランク(フロント、サイド)
  ③ 下肢筋力強化:ランジ(フロント、サイド)、片足スクワット
  ④ 有酸素運動:ジョギングの許可


⒋ スポーツ復帰期

 目的:
  ① パフォーマンス向上:競技特性に合わせたもの
  ② 再発予防


余談と反省

何度かにわたり、腰椎分離症の装具固定をお伝えしていますが
自分で作成した固定の範囲があまりにもお粗末だったのでお目汚しいたします。

皆さんはしっかりと背部の固定は長く作るようにお願いいたします。