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産まれてすぐ差別する人間はいない。だから今私たちがやらなきゃいけないこと。

「人種差別が許されているアイルランドへようこそ、。この小さな黒人の女の子が私の心を打ち砕きました。この投稿をスキップせずに、彼女のためにたくさんのハートを残してください。彼女を有名にしましょう…」

産まれた時から差別する人間はいません。だから、今私たちにできることがあると思うんです。


この動画が話題です。


旧Twitterで昨今話題のこの動画見た時思い出したことを書いてみたいと思います。

シンガポールに夫の仕事で駐在していた時です。子供の学校の保護者会で部屋にいた親が自分以外全員白人だった時がありました。気がついた時身構えたのですが同時に「一部の白人の方々に完全空気扱いされた、いや、一部の人は私をゴミ箱レベルで認識してる」ことに気づいてしまったことがありましてね。

まああるあるですよね。超マイノリティだとね。

超動揺したが必死に冷静を装ってたら椅子から落ちました。その後知り合いのアジア系ママが来てくれてメンタル復活しましたがあの時、マジで怖かった。(何に対してどう怖かったのか、伝わってませんよね。そうなんですよそのくらい動揺して混乱していたんです。)


差別の話を聞くたびにこの体験を思い出します。そう、このレベルでもいまだにトラウマなんです。差別された体験というのは正直体験しないとわからんと思う。


でもね。あの体験をしたから私は弱い立場の人のことを常に考えたいし自分が弱い立場であることを認識して生きていくしかないって思っています。


でも、そんな気持ちは見た目も中身も出来の悪いアジア系のおばさんなら思ってた方が身を守れるのかもしれない。けど1つのことに頑張ってメダルを取るような若い女の子が思うことないのですよ。



この子の気持ち考えると涙が止まらないです。


同時になんの落ち度もない彼女に「あなたは空気」と伝えたのが同じ女性であることに本当に深い悲しみを感じると同時にこの人おそらくガチで無意識にやった可能性あるなって思ってます。

肌の色が違う
話す言葉が違う
出てる学校が違う
生きてきた場所が違う
持っているお金の量が違う


「そういう人は自分たちの世界とは違う人だから○○してもいい」ということを小さい時から親や周囲の大人から言われなくても親や周囲の大人が行動で示していたらその中にいる子供は「自分たちの世界以外の人には尊厳を持って接しなくていい」(だって周囲の大人がそうしてるもん)と思ってしまうのは当然なんですよ。


そしてその気持ちは絶対に消えないの。大人になっても消えない。だから尊厳を欠く行動を無意識にしてしまう。(この動画の女性の家族はおそらくアフリカ系の友人で尊敬するような関係を築けてなかったと思う。だからこの女性も半分無意識、半分「飛ばしていい」と思ってやったんだと思う)


「差別は周囲の情報から無意識に産まれる」というテーマではこんなnoteも書いています。


最近の話題ではこちら。
あ、まだバービー見に行ってない。(このままだと私にありがちな「飛行機で観ます案件になってしまう)


ほんまに悲しいことです。赤ちゃんの時から差別する人はいません。差別する人は「差別していい」っていう情報を得て差別するんです。だから、自分や自分の周囲で違う人に対して尊厳を欠くようなことは絶対にしてはいけないって若い人に教えていかなきゃいけない。そしてまず自分が自分以外の全て人に対して尊厳を欠く行動をしないようにしなきゃいけない。



これって人種や出身地に限った話じゃない。
性別だったり職業であったり出身校、病歴などでの無意識な差別発言ってありますよね。その人の背景に対する尊厳。これをいかに当たり前に尊重していくか。ここって大事ですよね。
同時にこのインターネット時代。ネットに見える場所が全てって思いがちになってしまうので、自分が見えてる、聞こえてる情報で尊厳を持たなくていい!って思い込んでしまう場合は以前よりも増えてるのかもしれない。


もちろん生きている人間に過ちはあります。だってにんげんだもの。

2024年版はまだ出てませんよ←そっちじゃない。

意識しなかったけど結果的に尊厳を傷つけてしまうことがあるかもしれない。でもね、もしそこに根本的な他人に対する尊厳があったら「過ちを指摘し、その指摘を受け入れ、話し合う」ことが可能なはずなんですよ。それができずにいきなり尊厳を傷つけるような行動に出てしまうのは、やはり「差別していいんだ」という無意識から来てると思うのです。


自分も自分以外も、特に次の若い世代のために「最高の洗浄力を発揮して無意識な差別容認意識を「差別はダメ!」と完璧に消して新しい関係性を作る」。これが今、私たちがやるべきことなんだと思います。