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死期が近いていても、自死を選ぶ選択とは?

久しぶりに納棺師のお志事で感じた事を書きます。
※心苦しい事も書くので、嫌な気分になったらごめんなさい。



80代女性の湯灌、納棺を担当させていただいた。

事前に現場に来るまでに発注書が葬儀屋から来るんですが、死因が書いていない時が多々ある。

実際に現場に行った時
今日の故人様の死因。
「首吊り」と聞いた時ビックリ。


事前に発注書に"顔が赤いので化粧で隠して下さい"と要望がありました。

もちろん顔は赤くて、目の一部が緑色に変色もしていた。
徐々に腐敗が進んでいる証拠。


顔が赤いのは、首吊りをしてうっ血した証拠。
死因を聞いた瞬間から私自身も驚きはした。


なぜ、80代で自死をするのか。

この事に疑問を抱けないはずがなかった。


もちろん生きていれば辛いことなんて山程ある。
抱えきれない事柄が自死を招いていく。
気持ちが分からない訳でもない。


でも80代なんて、表現悪いですが死期が目前。
待っていれば、死がより寄ってくる。


その瞬間を待てないくらい
どうしようもないくらいの衝動がこの女性にはあったんだと思う。


病気の闘病が辛すぎて、死期が目前に迫っていても
病気で死にたくないから、自死を選ぶ人が居ると聞いたことがあります。



もちろんその女性が病気してたなんか分からないし、身体も見させてもらったけど点滴や注射痕など見つからなかったくらい綺麗だった。


湯灌、納棺中は
夫、子、親戚10人くらい参加。

目元の変色を気にしていたらしく
「綺麗にしてもらえて良かったね」と聞いた瞬間は安堵しました。


どうしても自死の湯灌、納棺する故人様の
遺族は悲しみが深いことが多い。

娘さんは泣き崩れるくらい、夫は顔を見れないくらいの憔悴感。


この光景を肌で感じる私も、泣きそうになるくらいになります。


でも、綺麗に送り出す準備をするのが私たちの志事です。
とっても喜んでくれたのを覚えています。


死は選べない。



そう思いたいのに、唯一自死だけが選択できる死に方。


これは誰にも変えられない寿命。
そして輪廻転生や来世へ繋げることが難しい選択。


よく自死を選んだ人の霊魂は、
その場に留まると聞いたことがありませんか。


何年、何十年、何百年も留まる。

苦しいと思っていた現世よりも
辛いものなのではないかと思う。


生き方はやり直しができる。
死に方はやり直しができない。


生きるのは大変だけど、死ぬのは簡単。

そんな選択はしたくないと思うけど
それが一人ひとりの価値観や考えなんだと思う。

"80代なら死を待てばいいのに・・・"
と普通に考えてしまった私だけど

"これ以上生きたくない"
と考える人だっている。


どれをとっても、考え方って誰一人として違う。
きっとこの感情は、永遠のテーマなんだと思う。



余談ですが
孫であろう男の子が棺に入ったおばあちゃんを見て

「どうして、海の中に潜ってるの?」

それを聞いた瞬間、理解出来なかったけど
棺に入ったおばあちゃんが船や潜水艦の中に居るかのように見えたのかな?

いずれにせよ、考え方は人それぞれ。


子どもの感性の凄さを改めて感じました。
(将来はアーティストになるのかな?)


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