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『商売っ気』

スキャンダラスな報道が、各方面で花盛りな日本列島だ。
それは、大いにやって欲しい。私はサッカーファンなので、伊東純也選手の報道と日本代表離脱は残念だった。でも、報道は大いにやって欲しい。

noteで以前にも書いたエッセイと重複する内容になるのだけれど、簡単にいうと、報道する側に『商売っ気』がありすぎるのではないか。東京オリンピックの開催から逆算して、「ドカン、ドカン」とスキャンダラス(に見える)弾を次々に落としていく。絶妙なタイミングで、効果的な方法で、開催反対派の力も借りて、海外に呼び掛けて。『身体検査』はとっくに終わっていたのに。東京オリンピックの開会式直前までまって、引きつけて、「ドカン」だ。そうでありながら、小池百合子東京都知事の経歴詐称には目をつむる。いったいこれはなんなのだ。そこは、手加減して調整するのか、と。まさかこの期に及んで、小池百合子氏が(万が一)総理にでもなったら「ドカン」とやるつもりなのかと穿った見方をしてしまう。

例えば、とある政治家が大臣になる。大臣になった途端に「ドカン」と弾を落とす。身綺麗でない政治家が第一に悪なのは言うまでもない。だったら、大臣になる前に弾を落として欲しい。もう、とっくにマスコミ各社による身体検査は終わっているのだから。「ねえ、大臣になる前までは黙っていようね、約束だよ。」と、マスコミ各社が相談しながら「せーの、ドカン」と、報道しているように見える。

それは、国民の利益になるのだろうか。大臣になってからの恣意的な「ドカン」は、国政に遅滞を招いているだけではないだろうか。これは、マスコミに『商売っ気』がありすぎるからではないだろうか。マスコミは解った事実を、その時点で順次丁寧に報道して欲しい。それが、国民の利益であり、民主主義ではないだろうか。

今、大阪万博から逆算して「ドカン、ドカン」と絨毯爆撃が行われようとしている。大いにやって欲しい。でも、遅い。もう、とっくに解っていた事を、今、知ったかのように、マスコミ、テレビタレント総出になって騒いでいる。それは『商売っ気』が優先されているからだ。テレビの報道番組がワイドショーと混濁してはならない。まして、バラエティ化してはならない。報道番組は襟を正して、テレビ局内にあっては独立機関でなければならない。そうでなければ報道の自由は担保出来ない。

同じテレビ局なのに、BSの報道番組と地上波の報道番組の熱量の違いはなんなのか。BSでは深掘りできるのに地上波では上面をさらうだけで終わる。
その意味で、ラジオ局がいちばん民主主義的なメディアだろう。狭そうでありながら、ラジオの世界はまだまだ多様だ。良質で悪質で上品で下品だ。それがいい。


余談を。
両親にAmazonのechoPOPスピーカーをプレゼントした。セール価格で3980円だった。3日くらい前は5980円だった。
両親の老化防止のためにラジオ番組を聴いて欲しかったからだ。私が一通り説明をした後。80歳の母親はアレクサに「アレクサくん」と声をかけた。母親はアレクサを『雄』だと認識したようだ。アレクサの声は明らかに、女声だったのに。なぜだ。母は衆議院議長のつもりなのか。
気が引けるのだが、私は鬼になって「アレクサは呼びすてでいいんだ」と伝えた。歳をとるとなかなか声のとおりが悪くなるのか、アレクサの反応も鈍い。もっと、大きな声でハッキリ言うのだと説明をした。これもまた、健康によいだろう。肺が鍛えられる。これから両親のアレクサ生活が始まる。


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