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「一年振り返りシート」について

こんにちは、せいすけです。

僕は日ごろ、自己理解/リフレクションを軸としたワークショップを開発しているのですが、いよいよ年末ということで、一年の振り返り会を友人たちと開催しました。

その際に作成した、「令和元年振り返りシート」についての解説を綴りたいと思います。

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概要

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この振り返りシートは、大きく分けて5つのパートに分かれています。
①棚卸し
②ワーク1ー意味づけ
③ワーク2ー分析
④ワーク3-物語化
⑤まとめ

です。

それぞれ解説します。

①棚卸し

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ここでは、一年に起きた出来事を客観的な記録に基づき列挙していきます。

僕らの一年は365日あります。その一日一日を通して本当に多くの、それこそ数えきれない体験をするのですが、そんな日々は一瞬で過ぎてゆきますし、忘れます。振り返ってみると、「あれ、なにしたっけ?」「案外なにもやってなかったなぁ」となってしまい、思ったように振り返ることができません。振り返りをする多くの人がまず陥ってしまう穴がこの、棚卸しを主観でやってしまい、思い出せない、という点です。

なので、自分の脳以外の、記録(※下記記載)を参照しながら、自分の身の回りで何が起きたのか、どう行動したのか、何を感じたのか、どう考えたのか、を記述していくことが大切です。

その際におススメの記録参照先は、
・写真フォルダ・SNSの投稿・検索履歴・YouTube視聴歴・Amazon購入歴・日記・スケジュール帳・チャットの相手や内容 etc
です。
※特に、写真フォルダとカレンダーの同時使用はおススメです。写真(主観的な記録)と予定(客観的記録)が併用できるからです。

 ー使用方法

・順番:出来事→感情→表題
・記憶や記録が新しい12月から遡る
「自分に影響を与えた」と思う出来事のみ記載していく。(いつもの友達と遊んだだけであればなし。その日がスペシャルであれば記載。)
※何かの始めや終わりなど書きやすい。
・その出来事の時の「感情・思考・学び」をできるだけ書く。(ここがもしかしたら一番重要かも)
・月ごとに、その月を一言で表す表題をつける。(例:挫折、出会い、唐突な喪失etc)
・適宜、気づきを得たら、欄に記載。

<所要時間:40分以上>

振り返りにおいて、最も重要かつ、時間がかかるパートです。じっくり時間を掛け、納得のいく年表を作ってください。

②ワーク1-意味づけ

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ただの出来事の羅列である年表に意味を与え、総括するパートです。

ここまでで既に、自分がやってきたことが思いの他多かったことに感動をしていると思います。そんな自分をまずは褒めて、労ってあげてください。

さて、このパートでは、出来事の抽出に始まり、自分にとっての一年の定義と、今年の漢字を定義することが目標となります。

 ー使用方法

このシートに書いてある通り進めていけば基本的には大丈夫です。

印象に残っている出来事や、月の表題の核となった出来事を、自分への影響の大きい順に記述する。
・その時の強い感情や、教訓、考えた事、感想を記述。
・それぞれの出来事が自分に与えた影響を記述。
(考え・価値観・興味などの変化や、自分への影響を複数記述可
・「自分にとってこの一年がどんな年だったかを記述。また、一年を漢字一文字で表す

③ワーク2-分析

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分析パートでは、一年の出来事一つ一つが自分にとってどういうものかを分類し、客観的に分析します。

前のパートでは、全体の繋がり、一年全体が何を自分に与えてくれたかを考えましたが、ここでは、個別の事象に目を向けます。

①重要なのは、New, More, Stay, Less, Quit での仮説を、その次のできたできなかったゾーンで検証することです。

②そしてもう一つの重要なことは、この分析を通して、少しでも自分の「好き、得意、大切」といった要素を知り、自己理解を深めることです。

 ー使用方法

まず、左ページの要素と、右のページの左上のみ埋めていきます。
・New, More, Stay, Less, Quit それぞれの欄に、自分の事柄を記載。※その際書くのは、今年のことだけ。来年の”こうしたい“は、別のところで書きます。
・うまくいった/いかなかった、にて、それぞれ試してみたことが、自分にポジティブな結果か、ネガティブな結果だったかを判断します。

次に、右下の3つの要素を埋めます。
 自分が熱中した、チャレンジした、感動したことは、それぞれ自分の大事な感覚を表しています。
・熱中したこと→自分の好きなことに繋がっているかも。
・チャレンジしたこと→自分の譲れないもの、護っていたいもの、外に出たくないなど、価値観を表しているかも。
・感動したこと→自分の心が動くポイントが少しわかるかも。

・これらの3要素や、他の記録や記憶と照合して、自分の「好き、得意、大事」な要素を明らかにし、自分を言語化し理解していきます。

④ワーク3-物語化

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このパートでは、年表や分析を、今までの概観する視点ではなく、ある特定のテーマに沿って振り返ります。

いままでのワークでは、記録と記憶による出来事についてあれこれしてきました。そういった概観する視点では、大きなメインストリームから外れた物語は見落とされ、なかったことにされかねません。

例えば、自分の出会った人々だけをまとめてみたら面白い気づきがあるかもしれません。自分の思想の変遷をたどってみたら、意外な学びがあるでしょう。そういった意識して振り返らないとわからないものを振り返っていくのがこのパートです。

ちなみに、これを行うと、SNSに興味深い振り返りを投稿することができるはずです笑

 ー使用方法

先にワーク③α(下部記載)のシートを埋めるのも整理しやすいでしょう。

直感で楽しそうと思ったトピックを選ぶ。
・そのトピックを記載し、それを軸に年表を見返したり記憶を辿り、関係あるものを結び付けていく。
・一つのトピックの視点で得た気づきや流れを記述する。
・一つ終わったら、いくつか再度行う。

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全てを埋めてみると意外な発見がぞくぞく出てくると思います。

⑤まとめ

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まとめでは、3つのワークを一枚のシートに可視化することを目的とします。

これを完成させることで、自分の一年がどんなものだったかが一目でわかるようになっています。

「漢字 of the year」では、ワーク1で総括した内容を再度記述します。

「振り返りチャート」では、ワーク2に関連して、自身の一年を評価し、チャートを付けます。(ここは少しワークと違いますね)

「Key Person」では、ワーク3に関連して、自分に影響を与えた人を一人選び記述します。「My Gallery」では、自分の一年のお気に入りの写真を一枚大雑把に描き、タイトルをつけ、説明を付与します。

「Key記事」では、トピックを軸に物語化したものを、一つだけざっくりまとめます。


最後に

以上により、長い長い振り返りが晴れて終わりました。

正直、自分でも、長いなぁと思っています。ので、いくつか選んで好きなものをやっていただけたらいいと思います。どれを選んでも、やった分相応の深い気づきと充実感が得られます。

振り返りをする上で大切なのは、そこで得た気づきをしっかりと次に活かすことです。
つまり、年末の振り返りであれば、年始の目標決めなどでしょうか。いずれにしてもいい目標やいい新年は、前年の積み上げでしかなく、その積み上げがないままでは、いつまでも同じところをぐるぐる回ってしまいます。

いいスタートはいい振り返りからしか生まれません。

このシートを使って一人でも多くの人がより良く生きられることを願ってます。

長々とみてくださり有難うございました。

もしよろしければ、フィードバックや感想をくださると嬉しいです。


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