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私設図書室、プレオープン。そして、移転(?)

ここ数年言い続けている「自宅を図書室として解放する」という試み。新型コロナの流行もあり人を招くということが難しく、なかなか進まなかったのですが、昨年は徐々に形になっていった年でした。秋には遠方から友人たちが遊びに来てくれ、はじめて図書室をお披露目することができました。

今年こそは図書室としてオープンしたい(地域の人に解放したい)と意気込んでいるところです。幸先よく先日、高校の同級生である友人が図書室に遊びに来てくれました。今回面白かったのは、友人が自分の家族と友達を連れてきてくれたことでした。ちいさなお子さん2人が退屈しないかなあと少し心配していましたが、ふたを開けてみたらお兄ちゃんはもくもくと本を読み、弟さんは床に出しっぱなしだった本を棚にしまったり(ありがとう!)、本を読むお兄ちゃんにちょっかいを出したり、それぞれの仕方で楽しんでくれたようでした。

お兄ちゃんと友人の友達が向かいあって、本を読んでいる光景は、自分がやりたかったことが実現したような感覚がありました。たまたまそこに集まった人たちが、それぞれ自分の好きなことを、好きな場所でやる。そして、それらの営みをゆるやかに繋ぎ止めているのが本であるということが、たまらなく面白いと感じます。ちょっと大袈裟な言い方かも知れませんが…

思い思いのやりかたで図書室を楽しむ人たち

「読みたかった本があった」「こんな本があるんだね」と図書室の蔵書を楽しんでもらえたこともうれしかったです。友人が本を借りていってくれたので(半ば強引に持って行ってもらいましたが)、「ちゃんと図書室だ!」と勝手に感動していました。


立って読んだり。
座って読んだり。
親子で鬼の絵本。けっこーリアルでこわい。

楽しそうに帰っていく友人たちを見送りながら、ひとり充実感に浸っていました。漠然とやりたいなあと思っていたところから、ここに至るまでにはとても長い時間がかかりました。まだまだ身近な人たちに来てもらっただけだし、図書室と言っても自宅の一室に毛が生えた程度で、ただの自己満足と言ってしまえばそれまでです。
それでもこうして自分がつくった空間で、誰かが心地よく過ごしてくれるという実感が得られたことは、とてもぐっとくる経験でした。それにやっぱり誰かと本の話ができるのは単純に楽しいものです。

と、ここまで、ようやくオープンに近づいてきた!という話をしてきたのですが、この図書室は今年3月に移転することになりました(まだオープンもしてないのに!)。図書室もようやく形になってきたところですし、自宅としても愛着がある家だったのでそれなりに寂しい気持ちがあります。

しかし、今度引っ越す家はなんと平屋で縁側付き!今の図書室は3階部分だし、生活空間を通ってきてもらう必要があるのがネックでしたが、縁側から直接あがってもらえばその心配もありません。大好きな本である『マイパブリックとグランドレベル』(田中元子、晶文社)にあるような場づくりを実践できるのではないかとわくわくしています。

当面の心配は大量の本の引越しです。以前引越しした際には、本の移動で腰痛になったことがあるので、今回は万全の準備をして臨みたい。手伝いに来てくれる方、絶賛募集中です


遊びに来てくれた友人の佐藤あやみさんが今回の訪問を記事にしてくれました。よかったらこちらも読んでみてください(写真が被っているのは、わたしが彼女の写真を一部拝借しているからです)。


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