世界自然遺産「奄美大島、徳之島、沖縄本島北部、西表島」の誕生から一晩が経過しました。沖縄、鹿児島、環境省をはじめとする関係者の皆様、この登録に携わった全ての皆様に心からお祝いを申し上げます。

新しい世界遺産が誕生すると、登録された構成資産について様々な説明が報道などでなされます。例えば、「奄美大島、徳之島、沖縄本島北部、西表島」の場合、どんな希少種の生物が生息するか、日本唯一の亜熱帯自然と最大級のマングローブ生息地域とはそのようなところか、などが紹介されます。

しかし、この地域には、古来より、そこで生活する人々の文化、風習といった日々の営みの中から生まれた無形の価値が存在します。例えば、西表島には、「アカマタ神の由来伝承（西表古見）」、「女神の招聘」と言った神話や伝説があり、それらの根底にあるのは、五穀豊穣・豊漁祈願・災厄除け・無病息災など自然への畏敬の念と祈りを具現化することです。

また、キリスト教の影響を受けて登録されている欧州などの世界遺産と異なり、自然崇拝、アニミズムの世界が日本の世界遺産の中には強く根付いているものが多いことも、その特徴と言えます。

今回のセミナーでは、皆さんに、世界遺産の誕生から今日に至るまでの歴史や世界各地の世界遺産の現状、そして、環境問題や紛争などで危機に瀕している世界遺産について、さらには世界遺産の魅力とその楽しみ方に至るまで、丁寧に解説します。あたかもオンラインでワールド・ヘリテージ・ツアーを体験しているかのような企画を考えています。

すでに世界遺産の構成資産地域に住んでいる皆さま（国内90以上の地域／自治体に世界遺産の構成資産が存在）、これから世界遺産登録を目指すという地域の皆さま、コロナ禍で世界遺産を訪れることができなくてウズウズしている皆さま、世界遺産に関心のある全ての皆さまにお届けする世界遺産づくしの90分間となります。

受講料は、世界遺産登録応援 特別価格の1000円（税込）。また、登録を祝して、セミナーのアーカイブ配信を2021年7月31日（土）24:00まで視聴可能としました。

是非、この機会にご参加ください。

セミナー概要
世界遺産委員会に4度参加した元外交官が教える国際文化観光セミナー特別編
『世界遺産ってなんだ？今さら聞けない世界遺産の基礎知識』

講師：地域国際化エキスパート
ORIGINAL Inc. 執行役員 髙橋政司
日時：2021年7月28日（水） 16:00〜17:30
※2021年7月31日（土）24:00までアーカイブ配信視聴可能
受講料：世界遺産登録応援 特別価格　1000円（税込）

チケットのご購入はこちらからhttps://kokusaibunkakannkoseminar.peatix.com/
※チケット販売は7月29日17時30分まで

どんな話が聞けるのか
・世界遺産の成り立ち
・なぜ世界遺産に登録するのか
・登録のメカニズム
・世界遺産の活用とその効果
・世界目線でみる、世界遺産の活用事例
・次世代に引き継いでいく価値とはなにか。Outstanding Universal Valueについて。
・「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」と「北海道・北東北の縄文遺跡群」の魅力を紐解く

【高橋政司プロフィール】

ORIGINAL Inc. 執行役員　シニアコンサルタント
1989年、外務省入省。外交官として、パプアニューギニア、ドイツ連邦共和国などの日本大使館、総領事館において、主に日本を海外に紹介する文化・広報、日系企業支援などを担当。2005年、アジア大洋州局大洋州課首席事務官として経済連携や安全保障関連の二国間業務に従事。2009年、領事局外国人課首席事務官として訪日観光客を含むインバウンド政策を担当し、訪日ビザの要件緩和、医療ツーリズムなど外国人観光客誘致に関する制度設計に携わる。2012年、自治体国際課協会（CLAIR）に出向し、多文化共生部長、JET事業部長を歴任。2014年以降、外務省国際文化協力室長としてユネスコ（国連教育科学文化機関）業務を担当。「世界文化遺産」「世界自然遺産」「世界無形文化遺産」などさまざまな遺産の登録に携わる。2018年10月より現職。2021年、一般社団法人 日本地域国際化推進機構理事。