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”国際系” note まとめ

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This magazine curates notes relating to stuffs between globalness and localness.
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2022年11月の記事一覧

インド映画『RRR』を観て気付いたところをまとめてみたメモ。(ネタバレあり)

RRRを観て気付いたところをまとめたメモのあつまり。ツイートした小ネタとかもまとめた。以下の2つの記事とかぶるところもあるし、こっちは解説を省いているのでどちらも読んだあとに見てもらうとわかりやすいかもしれない。私はただの通りすがりのインドオタクなので解釈間違ってることもあるとおもうけどそれでもよければどうぞ。 RRR小ネタとか箇条書き。ネタバレ、オチバレあります!読む人はご注意を!!!DVVのロゴ いちばんはじめに登場するのはヴェンカテーシュワラ神。神様へのお祈りの歌だ

『RRR』 爆発的なヒットの影で加速するヒンドゥーナショナリズム

『すずめの戸締まり』が興行を席巻し、爆発的なヒットを記録する影で話題を集めている映画がある。テルグ語インド映画『RRR』だ。2022年のインド映画における興行収入はNo.1。マーベル作品がひしめき合う全米興行ランキングでも初登場にして3位を記録。全世界での興行収入は1億6000万ドル(約220億円)を超える世界的大ヒット作となっている。監督を務めるのはS.S.ラージャマウリ。『バーフバリ』シリーズで知られ、日本でも大きな話題になったこのシリーズは応援上映も実施されるなど根強い

【学校に行ってみた】トルコ、イスタンブールの伝統ある高校

世界周遊56日目:イスタンブール やってまいりましたトルコはイスタンブール!!コンスタンチノープルですね〜(映画『インフェルノ』で覚えた) トルコは親日で有名ですが、街の人々は半々です。笑 当たり前ですが、親切な人もそうでない人もいました。 そして美味しいケバブと素敵なモスクを今回はどうぞ! 🔶ジャールオウルアナルド高校についてさて、今回はそんなイスタンブールの旧市街にある長い歴史あるジャールオウルアナルド高校にお邪魔してまいりました。 こちらの学校はオスマン帝国の晩

トルコのバクラヴァ老舗ブランド「ナーディル・ギュル」がアジア初の常設店オープン!初日に行ってきたよ@松屋銀座11/11オープン

美しさとおいしさ お菓子の宝石 ここ最近バクラヴァの人気を 感じていますが ビッグニュースが 飛び込んできました。 ナーディル・ギュル 2022年11月11日オープン 1843年創業。 トルコ・イスタンブール発の バクラヴァの高級老舗ブランド。 2021年11月に松屋銀座に 期間限定で初上陸。 連日大行列の即日完売! その人気により今回の常設店舗へ。 世界の料理好きとしては このトピックスを見逃すわけには いきません。 初日のオープニングを 目撃しに行ってきました

トルコ、イスタンブールの下町のトルコ式浴場は100年以上の歴史を誇る

トルコの風呂と言えば、ハマムと呼ばれるトルコ式浴場。 一種のスチームバスであり、浴槽は設けられているとは限らないようだ。 今回、立ち寄ったのはイスタンブールのアジア側の下町にある浴場。 外見は何の変哲もない2階建ての建物。 看板らしきものは出ているが、存在を知らないとスルーしそうである。 入り口は写真向かって左側が女性用、右側が男性用。 男性用は外のとおりから中がチラ見えするが、女性用は外から見えない造りになっている(冒頭の写真のように、窓の内側に壁が設けられている)。

オスマン帝国的聖地 エルサレム案内【後編】|イスタンブル便り

エルサレム旧市街には、目に見えない「意味」の網の目が、張り巡らされている。 一見迷路のようだが、古代ローマ時代のカルド(南北の軸線)と、それに交わる東西の中心街路を読み取ることができれば、構造が綺麗に透けて見える。この中心の四つ角を起点に、北東がイスラーム教徒、北西がキリスト教徒(カトリック、ギリシャ正教)、南西がアルメニア聖教徒、南東がユダヤ教徒、と、居住区が大まかに分かれている。 四つ角は、実際の街路の上では入り組みすぎて全体が見渡せない。だが、街路を覆う屋根の上に出てみ

インドの人気スポーツいろいろ

サッカーワールドカップ⚽️が開幕しました。 …が、ここインドではサッカーはマイナースポーツ。 インド人にとって、ワールドカップといえばクリケットワールドカップ🏏のことを指すようです。 そう、インドにおいて、クリケットは他の追随を許さぬほど圧倒的な人気を誇るスポーツなのです。 空き地やビーチに行けば、クリケットに興じるお兄さんたちの姿を見ることができます。 さて、日本が優勝候補のドイツを打ち破るジャイアントキリングを達成した翌日、ケララ州出身のドライバーがマラヤラム語(ケ

Athena LaTochaとアラスカ先住民の哲学

Athena LaTochaとアラスカ先住民の哲学 アテナ・ラトーチャ(アテナ・ラトチャ/Athena LaTocha,1969- /アメリカ・アラスカのアーティスト) Athena LaTochaは、1960-70年代のEarthworksのアーティストとの会話に基づいて、土地の先住民の哲学に基づいて、紙の上の巨大な作品や、インスタレーションにおいて、人間が作った世界と自然界の関係を探求する。 アテナ・ラトーチャは、インク、鉛、土、木など、多くの素材を取り入れながら、産

福音派の人びとは、なぜトランプに惹かれるのか?|橋爪大三郎

初めは泡沫候補だった トランプ大統領が誕生して、世界は驚いた。              * 初めは泡沫候補の扱いだった。 だがトランプは、演説が面白い。怪しげな不動産会社のオーナーで、金はあるらしい。専用機を乗り回し、ほかの候補が言わない(言えない)ような「本音」の放言で、キャンペーン集会は大盛り上がりだ。 共和党も、人寄せパンダにちょうどよい、と様子をみることにした。 ところが、予備選を重ねるごとに弾みがつき、気がつけばもう誰にも止められなくなっていた。 共和

ジョージアの茶碗酒

北海道にはジョージアの伝統的なワイン作りに挑戦しているワイナリーがある。 ジョージアはアジアとヨーロッパの間、黒海とカスピ海の間にある国で その辺りはブドウの原産地だとか。 だから古くは聖書にも「ぶどう酒」が出てくるのだな。 収穫したブドウの実をはずして 地中に埋めた大きな甕「クヴェヴリ」に入れて蓋をして あとは自然に任せて発酵してワインになるのを待つ。 出来上がったら、上澄み(ワイン)をすくって飲む。 あれか、「サル酒」みたいなものか。 酒の起源がわかるような製法だ。 以前

メキシコシティの街並みに残る“革命”の痕跡|鹿島茂(フランス文学者)

パリ以外の町にはあまり行かない私が、珍しく2019年に訪れる気になったのがメキシコシティである。現代建築マニアの配偶者がメキシコの代表的建築家ルイス・バラガン*の傑作建築を巡る見学ツアーが組織されているので参加したいと熱望したからである。 調べてみると日本からメキシコシティまではかなり遠い。直行便でも16時間近くかかる。七十近い老体には堪えそうだ。おまけに、メキシコシティといえば治安の悪さで有名だ。 だが、マイレージが貯まっていたので思い切って行くことにした。で、結果はと