スウェーデン西部のオスロ湾に面した町ストロムスタートにある紀元前1500から500年頃、いわゆる青銅器時代の遺跡郡こそがタヌムの線刻画群です。なお、このタヌムの線刻画群は1994年に世界遺産の中でも文化遺産として登録されました。

そんな本遺跡は、1972年に建設工事用の発破を仕掛けようとした際偶然発見されました。本遺跡には100枚ほどのパネル画があり、そこに約3000にもおよぶ岩石線画が描かれています。

内容としては、弓を持った狩人やその狩人が行っている狩猟の光景に加えて、トナカイやウマ、ウシ、シカ、イヌなどの動物や農作業に従事する人、さらにはやりをもった男性の姿や子供を宿した女性、呪術師、船やそり、荷車などの日常道具など、当時の生活の様子を伺い知れるさまざまなものが描かれています。

現状危機遺産に登録はされていないものの、環境汚染による侵食の影響が顕著なため、劣化の進行が問題視されている遺産でもあります。