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「37→18→??」橋本拳人の帰還なるか~現地報道とFIFAの特例措置~

おはようございます。

週末から昨日まで続いた寒の戻りは一段落。
都内の桜満開予想は3月28日となり、いよいよ春本番の予感。

さて、開幕から4試合を終えた段階で勝率75%を誇るFC東京のサポーターの脳内は既に春の陽気で満たされかけているものの、ここ1ヶ月ずっと気がかりなニュースがあることも事実。それに進展があった模様です。


ロシア・ロストフでの現地報道

ロストフ・フットボール・クラブがまた一人、国際的な選手を放出した。FCロストフが日本人選手、橋本拳人選手を出場停止処分としました。この選手は、ミッドフィルダーというポジションでプレーしていました。
RB-sportのサイトによると、橋本はドンクラブとの契約を一時的に凍結するよう求め、その場を離れたという。

日本時間の3月23日深夜に公開された記事で、自動翻訳のため若干わかりづらい箇所があります。
おそらく、FIFAの「ロシア国内における外国人選手の一時移籍措置」に基づくものであることが想定されます。


FIFAの特例措置

ウクライナに侵攻したロシアでプレーする外国人選手や監督の移籍に関する特例措置を決めた。10日までに所属クラブと合意に至らなくても、選手、監督は6月末の今季終了まで一時的に他国のクラブへと移れる。

こちらは3月7日の決定で、あくまでも欧州の移籍期間を基準としての特例措置となるため、2022年6月末までとされています。
記事でも言及されている通り、残り3ヶ月ほどの超短期間であることから、「それ以降の完全移籍を見越して獲得するチームを見つけることは困難だろう」と指摘する声があることも事実です。

この措置は、所属クラブとの合意に至らなくても、という但し書きがあることから、「取り急ぎ選手が離脱・出国できるように」という意図が大きいように思えます。
移籍先云々は横に置いて、母国や他国に出国できるように迅速にFIFAが動いた結果であろうと。

そのため、このFIFAの決定の報を知った時点では「橋本拳人がようやく日本に帰ってこられる」とサポーターながらに安心していたのですが、本日までの約3週間、そういった報せを聞くことはありませんでした。


橋本拳人の年俸と契約期間

SNSやロシア現地メディアなどにいろいろ言われていますが、移籍先はFC東京です。
以上。解散。

と言いたいところですが、希望的観測のみでそうは言ってられない要因もいくつかあります。

まずは、橋本拳人に残っている年俸の問題。

週給1万6000ポンド(約250万円)、年俸83万2000ポンド(約1億3200万円

2021年12月5日にロシアのメディアで報じられた内容によると、橋本拳人は日本円にして約1億3200万円の年俸を得ています。

ロシアのチームが一般的にどのような通貨で給与支払いを行っているか不明ですが、ポンド建てだったら上記の通りで問題ありません。

問題があるのはルーブル建てだった場合。
皆様がご存知の通り、現在大暴落の憂き目にあっている通貨です。
開戦直後からは値が戻ってきているものの、昨年末の1円=1.53ルーブルと比べると、現在は1円=1.23ルーブルまで下落しています。

現役時代に大きく稼ぎ、その資産運用で引退後の暮らしを形成するサッカー選手の投資事情をうかがい知ることは出来ません。
その多くを運用に回していることも考えられますが、例えばルーブルを多く預金していた場合などは現在目減りしている可能性もあります。

そうなると、国内移籍を検討している橋本が選ぶ基準に年俸といった側面を重要視しても不思議ではありません。

そもそも、一部報道で2024年6月末までロストフFCとの契約が残っているとされており、FIFAの特例措置で2022年6月末までの出場が移籍先で可能だったとしても、その後の移籍交渉は2年の契約を残した状態でスタートします。

橋本がどういった移籍条項を契約時に付しているかわかりませんが、少なくとも日本国内へ移籍する際に「ゼロ円移籍」とするような契約を結んでいるとは思えません。

つまり、FC東京ないしJリーグのチームが獲得する際は過大な移籍金が発生する可能性が高いと思われます。


FC東京の年俸事情

FC東京に移籍金を支払う能力があるのかどうか、それは運営会社の判断次第。
投資としてここにお金を使うのか、無い袖は振れないということで諦めるのか。それは蓋を開けてみないとわかりません。

しかし、年俸はうっすら想像することができます。
あくまでも新聞社各紙や年鑑に記されている予想ベースにはなりますが、そこから考えることは可能です。

FC東京は2021年シーズン終了から、2022年シーズン開始までにおいて大きな戦力の入れ替えを行っていません。
特に多くのベテラン選手はそのまま残り、国内各チームの主力を数名獲得しました。

2021年シーズンと比較すると、昨季途中加入のSB長友佑都を含めて、GKスウォビク、CB木本恭生、CBエンリケ・トレヴィザン、FW山下敬大の5名のレギュラークラスが加入しています。

それぞれのポジションに対応する選手の多くは、レンタル移籍をしていた選手など若手の放出を含めて整理されていますが、獲得した選手が主力級かつ中堅だったことから、単純に年俸の負担は大きくなっています。
(長友→中村拓海:放出、スウォビク→林彰洋、木本→渡辺剛:放出、エンリケ→オマリ:放出、山下→田川:放出

運営会社がミクシー傘下となったものの、楽天傘下の神戸のように派手な財政出動は想像できませんし、期待して頼るところでもない気がします。

新社長の発言や雰囲気からは、着実にFC東京というエンターテイメントを首都・東京に根付かせるんだという意思を感じました。

あくまでもチーム運営として無理のない範囲で橋本拳人に手が届くなら獲得レースに参戦してもいいのでしょうが、そうでないのなら、とても悲しいですが見送るしかありません。


FC東京の補強ポジション

ただ、川崎・シミッチの獲得がシーズンオフ突入後の真っ先に報じられていたことと、現在の4-3-3システムのトライアンドエラーから、当初の強化ポジションがアンカーであったことは間違いありません。

結果的には破談となりましたが、現在のアンカーという重要な役割をこなせる選手が青木拓矢だけでは、リーグ終盤で苦しくなることは明白です。

ルヴァン杯・磐田戦での平川怜の働きには一定の期待を抱かせるに十分なものでしたが、それでもシーズンを通して計算ができるかと言われたら、素直に首を縦に振れないことも事実です。

年俸や移籍金など全ての要因を無視して構わないのであれば、是が非でも獲得して欲しいという願いをサポーターとしては抱いています。


シーズン序盤の淡い願い

「ここまで4試合で3勝1敗、これはもしかして…イケるんじゃないか…」

きっとFC東京サポーターが誰もが思っていて、それでも口に出した途端に壊れてしまうんじゃないかと恐れて言えない願い。

何がとは言いませんが、今のチームの雰囲気、熱い新指揮官に率いられた勢いが僕らにそう思わせてくれています。

そこに橋本拳人の帰還が合わさったら、相乗効果で大変なことになるのではないでしょうか。

アカデミー出身の彼の復帰が、どんな補強より心強いことか。


何より、どのチームであっても橋本とその家族が安心して生活できる環境を望みます。それがクリムゾンレッドのあのチームであっても、僕は涙を流しながら「おかえり」と拍手を送るでしょう。
本当に真っ赤な涙だと思います。

こんなサッカーの与太話を綴ることができるのも安穏とした環境に居ることができるからこそです。
ウクライナ侵攻が落ち着くことを祈っています。





たまにサポートをいただけるのですが、あまりにも申し訳ないのでお題のリクエストなどを併せていただけるとありがたいです。もちろんなくても大丈夫です!読んで頂きありがとうございます。