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【エッセイ】 マニキュアを落とす月曜日

 月曜の朝、仕事に差し支えるから、週末につけていたマニュキュアを落とす。
 月曜の気忙しい朝でなく、前日の夜に落とせばいいに…
 でも、せっかく塗ったマニュキュアを落とすのはもったいない。結局、いつもこの朝にしてしまう。
 塗るときは、ムラがでちゃったり、爪の脇にはみ出ちゃったり、丁寧に仕上げるつもりで重ね塗りなんてしちゃうと、乾いたつもりでいたところがグジョっとしちゃうこともしばしばで、男たちには分からないだろう苦労がここにある。
 それなのに、落とすのはあっけない。ラメがついたマニキュアだとなぜか手間がかかるが、そうでないとたやすく落ちてしまう。そのあっけなさが、よけいにもったいなさを増すのかもしれない。
 最近は、300円、400円という安価なマニキュアが売り場に増えた。「増えた」っていうのは、種類もだし、色も。以前は、安価なものは「安かろう悪かろう」で、塗りムラも出やすかったし、渇きにくかった。種類や色が楽しくなっただけでなく、そんなことで閉口することもなくなった気がするのは私だけ? かなり私はうれしいんだけど。
 シールみたいなマニキュアもある。デザインも面白く、手ごろでそれなりに楽しいけれど、私は塗るマニキュアが好き。手間のかかる手作り感って、小学生の図工の作業みたいでワクワクするから。丁寧な作業をする緊張感も好きなんだけど。
 
 本当はジェルネイルもやりたい。でも、私は月曜日に落とさなきゃならないんだ…

(2023年12月20日)

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