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いまこそ、運用チームを見直そう!

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ベストプラクティスに辿り着く一番効率の良い方法

ベストプラクティスに辿り着く一番効率の良い方法

人はなぜベストプラクティスを求めるのでしょうか?

その心情を考えてみると「無駄なことをしたくない」「ミスしたくない」「余計なコストをかけたくない」「最短の時間で最高の結果を手に入れたい」といったところでしょうか。
先行して誰かが試してくれたのであれば、その経験を元にしてミスなく安全に素早く物事を進めたい。
私もものぐさで我が身可愛い人間なので、気持ちはよくわかります。

ただし、前提として理解し

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いつまでたってもシステム運用でユーザー企業とSIerの利害が一致しない理由

いつまでたってもシステム運用でユーザー企業とSIerの利害が一致しない理由

あらゆるものは作った人が維持し続けられるなら、それに越したことはないのです。

家をリフォームする場合、知らない大工さんに頼むよりも、その家を建てたに大工さんにお願いする方が手間は少ないでしょう。
大きなノッポの古時計も、もし御存命なら作った職人さんが直した方が良いでしょう。
壊れかけのレディオを直したいなら、半田ごてが得意なおじさんにお願いするよりもメーカーに修理に出した方が良いでしょう。

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承認の承認の承認をやってはいけないのだ。

現場猫のトリプルチェックの絵を初めて見た時、なぜだか少し懐かしい気持ちになりました。

システム運用の世界にも、「ダブルチェックで防げなかったので、来月からはトリプルチェックでミスを撲滅します!」という禁断の運用改善があったとか、なかったとかささやかれております。

そんな悲しい運用改善は、我々の代で終わりにしなければなりません!

他の業界に学ぼうそもそも人間とはミスをする生き物です。
「人はミ

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良い自動化、良くない自動化

良い自動化、良くない自動化

この記事は自動化の考え方を整理している記事で、自動化ツールについては触れておりませんので悪しからず。

元々は手作業で行っていた業務を自動化するのが ITシステム導入です。
本当はすべて自動処理になるのが良いのですが、人とシステムの隙間、システムとシステムの隙間にどうしても手作業が必要になる箇所があります。

それらは、以下の理由で長らく運用でカバー(手作業)とされてきました。

① 技術的にシス

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もはや運用現場だけの課題ではない(会社・利用者・社会編)

もはや運用現場だけの課題ではない(会社・利用者・社会編)

前回、運用者・情シス編で現場レベルの課題をまとめてきました。
今回はその続きで、会社・利用者・社会にとって運用の課題を考えていきましょう。

3.会社(経営層)が抱えている課題
サービス停止したらビジネスに影響があることはわかけど、情報システムの維持になぜこれほどのコストがかかっているか分からない。

会社の経営層からこんな小言を聞くこともあるかと思います。
システム維持をコストと考えているか、投

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もはや運用現場だけの課題ではない(運用者・情シス編)

もはや運用現場だけの課題ではない(運用者・情シス編)

運用チームが一致団結するために、まずは取り巻かれている状況と問題点を明らかにしていく必要があります。

経済産業省が出しているDXレポートの中で「あらゆるユーザー企業が”デジタル企業”に。」という標語があるように、ITはすでに社会インフラとなっています。
そのため、運用現場の課題は、社会全体の課題です。

それぞれの階層における課題を図にまとめてみましょう。

社会や利用者からの止まったら困るとい

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