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クリエイティビティを呼ぶ休み方

都内在住のノルウェー出身の友人がいる。彼女とはもう5年近くの付き合いだ。ワッフル会を開催するということで、自宅に招待してもらった。彼女の友達も他に2名来ていて、4人で女子会。一緒に焼き立てのワッフルほおばった。数年ぶりのワッフルはバターが効いてて、生地もほんのり甘くて、すごくおいしかった。

ポーランド、アメリカ、ノルウェー、日本。それぞれ母国語が違うので、共通の言語は英語になる。日本で住んでいること、そして私を誘ってくれたノルウェーの友人が共通の友人であること以外、共通点はなかった。
英語に自信を無くしかけていたな私は、とりあえずの笑顔であたり障りのない質問からはじめてみた。

「お仕事は何をしてるんですか?(What kind of job are you working for?
)」
「どちらの国出身なのですか?(Which country are you from?)」
「日本は長いんですか?(Have you been in Japan for long? )」

会話は程なくしてすぐに盛り上がり、私自身も早い段階で素で話せるようになった。やっぱり国や文化が違っても、女子の会話の肝は「共感」だ。しかも、出身国も育ちも違うので、「そもそもみんなの前提が違って当たり前」という考えがベースにあるので一緒に居てすごく楽だった。

「このワッフル美味しいね。」
「そうだね!おいしいね!」
「そうそう、そういえば、、、」
・・・・・・

美味しいもの。五感を満たすものは世界を平和にする。

しばらくして、みんなでラグをもって近所を散歩し、公園の芝生に座ってコーヒーを飲むことに。気が付けば夕方の6時。4時間以上ずっと一緒に居たことになる。あっという間に時間が過ぎていった。ただワッフルを焼いて、散歩して、座ってコーヒーを飲んでいただけなのに。すごく幸せで、一瞬だった。

雨上がり。雲が足早に通り過ぎていく夕方の空を眺めながらコーヒーをすする。何もしていないけれど。ただそこにいるだけだけれど。それで十分と心から思えた時間だった。

いわゆるゴールデンウィークも終わりに近づいてきた。独りで仕事をしている私は「休みの日にこそ働いて、追い上げてなんぼ!」と思って毎日PCを開いたり、本を読もうと必死だった。でも、あえて「しない」「考えない」という時間を持つこともある意味仕事なのかもしれない。

必要最低限のマナーと、相手へのリスペクトが前提の、たわいのない雑談。
美味しいもの。自然。綺麗な空。コーヒー。雨上がりの土と草のみずみずしい匂い。

4時間で生まれた「キャパの余裕」は私の創作意欲を掻き立てた。
よし、香りを作って、料理もしよう。そうしよう。

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