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ドラマ『コタツがない家』の最終回は、深堀家の変わらぬ未来が想像できる大満足のエンディングでした

昨日最終回を迎えた『コタツがない家』。最後まで深堀家らしさ全開のドタバタな展開でしたが、それぞれの欲しかったクリスマスプレゼントが無事に手に入ってめでたしめでたし…な満足度の高いエンディングでした。

ドラマの途中までは、ここまで強烈な″ダメ男たち″に囲まれた万里江がなぜそこまで家族を守ることに奮闘できるのか不思議に感じることもありました。

漫画家として再起をかける様子もなく、グータラ生活を続けるクズ夫・悠作。

妻に熟年離婚をされ、投資詐欺にあったり女に捨てられたりでいいとこなしの父・達男。

大学の指定校推薦を自らダメにして、夫の実家の和菓子屋を継ぐと言い出したクソ生意気な息子・順基。

自分がいくら稼ぎのあるバリバリのキャリア・ウーマンだからと言っても、ここまで揃いも揃って自分勝手な男たちにあそこまで尽くせるなんて万里江はいい人過ぎるとずっと思っていました。

でも悠作が万里江との離婚を思い止まるきっかけにもなった万里江の言葉は、ダメ夫だろうがなんだかんだ夫のことが大好きな気持ちに溢れていました。

なぜ自分が悠作と離婚をしたくないのかやっと分かったその理由とは…。

あなたがダメでクズで、だらしなくいてくれたことが私を輝かせてくれたの。
あなたと思い切りぶつかったり絶望したり怒ったり、たくさん泣いたり笑ったりしたことが全部私のエネルギーだったのよ!
何十年後もこうやってあなたと言い争いしてたいの。ぶつかり合いたいの。
それが幸せなことだってやっと気づいたのよ。

『コタツがない家』より

もしも夫が完璧な人だったら、万里江にとっては味気なくつまらない生活に思えたのかもしれませんね。

この『コタツのない家』というタイトルの意味も最終回で見事な伏線回収という感じでした。

離婚を回避したからこそ終わりまで完成させることができなかった悠作の漫画。離婚の代わりにどういうオチをつけていいのか悩んでいたんでしょう。

万里江の欲しかったクリスマスプレゼントは、描きかけていたその漫画を最後まで描いて欲しいということ。

達男が欲しかった自分の部屋に、まさかのサウナを設置したことから始まったいつもの”家族ゲンカ”。でもそのサウナこそが起こした「クリスマスの奇跡」…。

「コタツはないけどサウナがある家」考えてみれば、このあまりのおかしさに、達男への怒りも忘れて二人で大笑いする悠作と万里江。

離婚の代わりに、このサウナ騒動を描くことで最後まで描ききることができた悠作の漫画。その完成した漫画を涙を浮かべながら読む、幸せそうな万里江の表情にグッときました。

その後、万里江と悠作が抱き合うシーンはジーンとさせられました。この時をずっと待ち続けてきた万里江の想いがやっと報われたんだなーと。

そして、最後のナレーションがすべてをクリアにしてくれました。

万里江は思いました。我が家にコタツは必要ない。コタツよりも温もり溢れる”家族ゲンカ”が、いつも家の中をポカポカにしてくれるのだから…。

『コタツがない家』より

これから先の未来も、深堀家ではゴングが鳴れば相変わらずの”家族ゲンカ”が繰り広げられていくことでしょう。

その”家族ゲンカ”こそ、深堀家の”幸せの象徴”であり、”温もりそのもの”なんですね。「ケンカするほど仲がいい」とはよく言ったものです。深堀家の未来に幸あれ!

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