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ロリ、はじめての自己紹介

全国のお兄たん、はじめまして。
みんなのロリ、しきたんだお! 
横にいるこの子はぽれのスタンド、ピンクィーだお。ピンクの体毛にクリクリとした目が特徴的な子狐なんだ! 人間をなるべく生かしたままかじるのが大好きだお♡ 肛門くらいの穴があればスルスルと体内に入るお♡
ふと思ったけど、*って肛門みたいだよねキャハハ

幼女がスタンド? 
スタンドが出た第三部は1989年だと思うが。
そんな疑問を持ったままそこのお前、君勘餓嫌!
你明白了吗?(わかった?) 處男君♡(童貞君♡) 小杂鱼♡ (ざぁこ♡)小杂鱼♡(ざぁこ♡)
失礼、ピンクィーはメスガキでしてな、少々口が悪いのだがご勘弁願いたい。決して中国語の同人誌を読み漁っていたから覚えてしまっただとかそんな事はねぇぞ。
おっと、口調が素に戻っていたぜ。失敬、どひゅーん!!

さてここまで何も情報を開示していないが、計画通りである。
深淵を覗く時、深淵もまたお兄たんを見ているのだ!(決まった)
だからどうか怒りを鎮めてほしいの。お兄たんはもう青い時期を過ぎて枯れかけてるから、青筋を立てないでほしいな。
てへ、しきたんったらまたお兄たんを煽っちゃった๓(๑>ڡ∂๑)๓ テヘペロ

あのね。しきたんはSMクラブでお嬢様に飴と鞭が大事って習ったの。だからそろそろ飴を与えるね!
しきたんの2023年の振り返り、これはお兄たんが喉から手が出るほど欲しい情報だもんね♡
え? 違うって?
そっか、そうだよね(シュン)。
*から手が出てくるほど欲しい情報のミスだったね!!
しきたんったらこんなおっちょこちょいミスしてはずかしかあいいいいいぃ、きゃあー(棒)

4月。桜の花も咲きそろい、心躍る頃となりました春爛漫のみぎり、一人のロリが公募勢復帰を果たす。
その幼女、常敗無勝にして、ただ一度の勝利も知らず、双眸は選考を渇望していた。ゆえに硝子と炭に塗れた少女が公募勢へと変貌するのは自明の理。さなぎが蝶へと羽化するが如く、必然の帰結だった。
ボンレスハムのようにムチムチした幼女の双腕がキーボードを叩き壊す。約五万回の打鍵にも耐えうると保証されたそれをわずか一振りで灰燼に帰す。どれほどの握力、いな膂力だろうか? いまや幼き少女の体は日輪の如く、燦々と輝いていた。
わからない。もはや何もわからない。少女がどうしてここまで暴れ狂うのか、何がロリを突き動かしているのか、すべてが理解不能。幼女という存在が分離し、いくつもの迷宮に放り込まれていた。思考が無秩序に錯綜し、苦しみと悲しみと虚脱感が世界を包み込む。
そこから導き出されるは唯一の原稿。
宙に浮かび上がった厨ニ。あるいはカタストロフィ。
ロリは満足そうにそれを眺めて、力果てた。
四月の半ば、桜が散りゆく頃だった。

かのイエス・キリストは3日で再誕した。ならばこの人外のロリとて復活できぬ道理が無い。太陽がのぼっては沈みゆく。繰り返される日常。しきたんを失った世界はドーナツのように回る。中心は消え失せてもなお、それに気付く事無く、流転するのだ。(ドーナツは元から真ん中ねぇし、回転しねぇよ!)
だがしかしこのロリ、ただのロリに非ず。
落胤せし神聖なる幼女に死という概念は存在せず。なればこそ、人々は暗夜の灯火を広げていく。ただ一人のロリが、復活するその幻想を思い描いて。
ーみんなはついてゆけるのだろうか?
 ぽれのいない世界のスピードに。

ゆく春を惜しみつつ新緑に目をうばわれる5月、しきたんが復活の産声を上げる。
それは森羅万象を照らした。太陽のように慈悲深き心で生命を繋げる輪廻の渦をかき立てる。
ああ、アア、嗚呼。
誰がこのロリを止められよう。何がこのロリの進撃を止められよう。
幼女が通り過ぎし後は白。色を喪いし世界の欠片。
幾ばくの時を経てなお、幼女は渇望していた。選考を、戦いを。あるいは好敵手の到来を。
打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵、打鍵っ!!
血沸き肉踊る。おびただしいほどの汗と酒が筋肉を撫でた。臓物はただひたすらに勝利だけを心願し、肝臓は悲鳴をあげる。もはやここが虚構なのか現実なのか、その判断すら幼女にはつかない。覚えているのは最後に飲み干したほろ酔いの味だけである。ロリは吐いた。ほろ酔いを半分残し、胃の全てを床にぶちまける。黄色の海に浮かぶのはペペロンチーノただ一人。
ああ、そうか。貴様もまた死に損なったのだな。
幼女はそう言って、微笑んだ。
もはや世界は幼女の速度についていけない。
何もかもを置き去りにし、駆ける。ただひたすらに走る。
それはさながら線路無しに飛ぶ暴走列車。
ストーリーもプロットも作っていない。練り上げし設定だけを頼りに闇の中を突き進む。
忘却の渦、何も見えぬ闇の中、一筋の光がロリを照らす。
GA文庫大賞前期。その締切りの三日前だった。
ロリは猛り狂う。本能の内より生じる憤りに全てを委ね、いくつものキーボードを破壊する。
 体は焦りで出来ている。
 血潮は酒で、心は胃液。
 幾たびの飲み会を越えて、嘔吐。
 ただの一度も上司から誘われず、
 ただの一度も同期から誘われない。
 かの者は常にひとり、ノンアルの丘で胃液を吐く。
 故に飲酒に意味は無く。
 その体はきっとジュースで出来ていた。
 I am The Bone Of My juice.

幼女は吼えた。慟哭。悲しみのあまり泣き叫ぶ。
締切りを二日前にしてなお、原稿は未完成。
ならばもう人の皮を破り捨てるしか無い。人畜無害ロリから万象を穿ちし、凶悪ロリへと変貌するしかあるまい。
かの者は仮面を捨てた。有給を取得し、最終決戦へと赴く。
もはや幼女に幼女としての面影は無い。ただの冷酷なキーボードクラッシャーだ。手足を母なる大地につける。
瞬間、ロリは世界を置き去りにした。
それは実世界を壊す虚妄であり、四足が擦過せし地は結氷し、白き霊園へと生まれ変わる。三千世界が凍り、時すらも動かなくなった。
嘔吐と王都。いまや世界は幼女の王都に過ぎない。
一日が24時間だと誰が決めた?
もはやこのロリに常識は通じぬ。一日36時間の執筆を経て、罪過を完成させる。
新入社員の研修が終わり、部署へと配属された五月末、一人のロリが原稿を片手に朽ち果てた。

GA文庫大賞前期応募編、完


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