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DAYS

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2018年秋「YOROKOBI DAYS」から始まったエッセイ。「つぶやき」よりは長く「ブルックリン物語」よりは短く。単品購入(100〜108円)ができるシリーズです。日々の出来… もっと読む
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記事一覧

プチDAYS「Blue Note Tokyoの音符の嵐へ」

嵐のような時間が始まった。日々ではなく時間であり秒単位の嵐なのだ。 飛行機の上から着陸寸前の日本の景色を空から見たワクワクの時間は遥か遠くへ追いやられ、僕たちは今すでに現実のドキドキのど真ん中にいる。 ドラムのロスはマンハッタントランスファーの50周年ツアー中でヨーロッパから帰ってわずか1日で今度は東京へ。マットだって先月日本だったのにまた日本へ。Kayはホテル業務の仕事を夜中に終えてスーツケースを持ってぼくんちのリビングへ仮眠に。僕はぐるぐる巡る様々なことを一個一個片し

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プチDAYS 「REMEMBER HOMEROOM!」

N Y日曜の朝だ。 いつもと同じ、4時頃起きてぴのおしっこうんこをさせて、その後二人とも2度寝をして、光がブラインドに差し込む7時過ぎ、目を覚ます。 「パパ、そろそろだね」 「そうだよ」 かちゃかちゃ食器の音を立てると既に足元で濡れた鼻をふくらはぎにツンツンするぴがいる。 「さあ、どうぞ」 とご飯をあげる。 全部の窓のブラインドを開け朝の光を部屋に入れコーヒーのお湯を沸かす。 チャーチに行く装いのアフリカ系のおばちゃんたちがピンクや紫のローブを着て窓の外を行く

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「生きる」

生きる。 ただそれだけのために人は生まれて死んでいくのに、どれだけの荷物を背負って僕たちは複雑怪奇に生きているのだろうか。ふと思うコロナレッスンの中で。 数日前、ぴが血尿を出したので先生に電話したら「今から診察します!」ということだったので、え? マジでこの時期に? と怯んだけどぴのことだから自分の命より大事だ。覚悟して、マスクにパウダー状の飛沫が飛んでもすぐに洗えるナイロンフード付きアウター+ゴム手袋姿の完全防備でぴを入れたバックパックを背負い、One rideの乗車券

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これから世界で起こること

「Senriさん、夫のところへ子供達を預けようと歩いてたら襲われちゃいましたよ。私マスクして長い黒髪で二人子供連れで、なんだか『いかにも無防備なアジア人』って感じすぎたのかもしれないんですけど、怖かった」 クイーンズ地区のFlushing は中国人、韓国人が多い。教育のレベルが高いということもあり、彼女はそこに住み子育てをしている。しかし流石に「中国人が多い場所での子供の保育はこれ以上感染の観点から危険」だろうとブルックリンの元夫の元へ子供達を預けるため3時間半かけててくて

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命さえあれば。

また新たな土曜日の朝。 シェードをあげようかどうしようか一瞬迷う。今日もまた一日中家の中にこもっているのならば外の景色なんて寧ろ必要ないのではないかとさえ思う。しかし始まりの儀式をやはり一応やっておこう。スルスルスル。徐々に露わになる誰もいない世界。死んだように固まった景色はどこか異様だ。 さっきもN Y Cからアラートが鳴った。携帯がいつもじゃない振動と音で左右に揺れたのだ。尋常じゃない黄色のアラートメッセージが飛び込んだ。 「どうか医療関係で昔働いていた人たち、力を

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今世界で起きていること。

英国は雇用者の給与支給の補助を80%やると打ち出しました。「みんなは一人じゃない」と大臣がメッセージを送ったことが賞賛されています。アメリカは現在日曜日の夕方ですが今も話し合いが続いています。まずは上院に出すためのdraftを練っている最中。これが明日の朝までに決まると日本円で大体220兆円のお金が国民と国の経済のサポートに注ぎ込まれます。 NYは感染率が高く外出禁止令が出ているので街に出る人はほとんどいません。走っているのはけたたましいサイレンの救急車ばかりです。NY州の

ざっくばらんに。

街の気配が少し落ち着いてきた。 工事があちこちで始まり、BLMのマーチが減った。マスクをしない人(特に若い自信に満ち溢れた人)が増えた。すれ違い間際に、 「マスクをする奴ってさ、顔の表情がまずはわからないってのが痛いよね」 そんな捨て台詞まで吐き捨てる輩までいる。 飲食は車道まで食べたり飲んだりできる席を必死で作っている。簡易テーブルを並べるだけのものもあれば、本格的に囲いを木で作り植え込みにはハーブを施し後はテーブルと椅子を置くだけなのだがそれがまだ間に合っていない

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涙がにじむ理由

ようやくフェーズ2。 この日から外で飲食が解禁になるのだ。あの店やってるかなとよくランチを食べていたイタリアンに行ってみると、外の席に間隔をとって2人の客が座っていた。ドキドキしながら懐かしいウエイターの顔を探しに店に入る。 「久しぶり。元気?」 「おお。元気だよ。そちらは?」 「元気だよ。でも最近は流石にちょっと疲れてきたかな」 「そりゃそうだよ。どこでも、好きな場所へどうぞ」

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全米ジャズラジオFMチャート自己最高位

ラジオプロモーターから送られてくるSummaryを開けて驚いた。 Hmmm。自己最高位の62位。 JAZZ FMの全米でかかるチャートみたいなものがあってそれがJAZZ WEEKっていうものなんだけれど、そこで、先々週が178位で初登場。先週が116位で急上昇。そして今週2月10日付でなんと62位。

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ウイルスを持っているでしょう?

「Don't touch me, jerk! You have a virus. (触らないで。間抜け。あなたはウイルスを持っているでしょう) 」 混んだバスの中。ずっとヘッドフォンで大声電話をしていた黒人の女性。 その彼女が停留所でバスを降りるとき、混み合った車内座席に手袋を置き忘れていたのに気づいたので、咄嗟に、教えてさしあげたのだ。 「Hey Miss! You drop your glove.(もしもし、手袋落としてますよ」 そのとき僕はつい「ポン!」と彼女

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鍋がある 暖をとる

アメリカ生活13年目になるが、グロッサリーで自分流にカスタムメイドするサンドイッチの美味しさに目覚めたし、草履か? と毎度突っ込むほど大きいリブステーキだって肉汁までじゅるっと吸えるようになった。エッフェル塔のようなパフェだって、手づかみのエチオピアンカリーだって、ayako丼だって(親子を綾子と言う中国人がやる日本食や)、NYじゃなんだって試して食べて味わったもん一人勝ちだ。あれもありこれもあり。(愛の水中花) それが楽しい。 「エネルギーのあふれる笑顔の素敵な人たち」

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KANSAI DAYS

なのに私は京都へ行くの。名古屋から京都へ。新幹線の窓から見える見慣れた関ヶ原は以前よりも超特急で僕の前を通り過ぎる。 25年前に地震の起こった1/17に神戸、西宮で音楽コンサートをやるのが今回の帰国のメインの目的である。そこで東北の子供達のサポートのためのFund Rasing(募金活動)をする。イベント少し前に僕は主催者の了解を得て東京に入り、2月末から3月の頭にかけての自分のコンサートのPRに時間を費やした。 時差ボケをする暇もなく、ありがたいことにいろんな番組に出演

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A Happy New Year 2020!

あけましておめでとうございます。 2020はどんな年になるのでしょう? きっとまた波乱万丈な年になるでしょう。しかし心が元気で望みがあって笑顔が溢れる年になれば怖いことはありません。そういれるよう、元旦の朝に祈願しました。 それにしても、 ゴーン!って感じでカルロスゴーンが出国しちゃったのには驚きましたね。ほな、さいなら、いってきまーす!って感じ? いやあ、大概のことじゃ驚かない僕だけれど、これにはびっくりした。やられた。おそらく日本の司法でこの先彼を裁くことはできな

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今年一年ありがとう!

師走とはよく言ったもので12月に入ってからはずっと走っているのかもしれない。我が家にある日めくりをチラ見するのも、字ズラを追ってはいるものの細かい内容までは頭に入らない。いつも何かにおわれてる。 とりあえずめくれめくれめくれ!の勢いで今日まで来たけれど。 皆さんにとっての2019年はどんな年でしたか?人生それ相応に生きてくれば体の調子が狂うときもあるだろうし悲しい別れだってあるだろうし、きっと山あり谷ありの一年だったことでしょう。でもやっぱり人生は尚も前へ向かって進んでい

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