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前頭葉の活性化!声を出して音読!

以前,「教材・授業開発研究所ニュース」というメールマガジンで発信した記事です

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脳の中でも,前頭葉は,規範意識をつかさどるところです。手っ取り早く?活性化させられる,音読を取り上げます。

 国語はもちろん,文章題に,教材や資料を読むなど,各教科で音読は欠かせませんよね。図書館での読み聞かせは,聴いてお話の世界に浸りますが,それ以外は,声を出すことで前頭葉のトレーニングも兼ねたいですね。

 他校の研修に呼んでもらい,授業を見させてもらう機会があります。その中で,教師が範読して,子どもたちが聞いている場面に出合うことがあります。
ちょっと落ち着きがないクラスだなとか,活発な子供が多いクラスの場合は,聞かせるのではなく,いっしょに音読する方が良い学習集団があります。
 そのようなとき,音読の方法にバリエーションをもっておくと楽しく,学びも豊かになります。そして声を出して,脳の前頭葉を活性させながら音読したいですね。
 では,音読の方法にもバリエーションがあるので,紹介します。
① 追い読み(連れ読み)これがメインかな?
   教師が一文を音読した後,子どもたちが同じ文音読。
   読みの苦手な子どもは,取り組みやすい。
② 一文交代読み(○読み)
   教師が一文を音読し,次の文を子どもたちが音読。
③ 個人読み
   文字通り,一人で音読。
④ 微音読
   小さい声で音読。
⑤ 黙読
   黙って読む。
⑥ 時間読み
   30秒や1分間などと決めて,
  どこまで読めたかを競う。
⑦ 高速読み
  できる限り速く音読。
⑧ 竹の子読み
   決められた順番では無く読みたい子どもが順に立って,音読。
⑨ 男女交代読み
   男女で交代しながら読む。
⑩ 座席交代読み
   座席順に交代,列交代,班交代して音読。
⑪ 目隠し読み
   目を閉じて音読。ある子どもに言わせると,藤虎(ONE PIECE海軍大将)読みと言うらしい。暗誦につながる。
⑫ かぶせ読み
   一文交代読みの語尾を重ねて音読。一文字から三文字程度が妥当。
⑬ 輪唱読み
   歌でいう輪唱をするように音読。
⑭ 関西弁読み
   ちょっとおふざけかも知れないけれど,教材文を関西弁で音読。
   大阪のおばちゃん読みの方が良いという子どもも……。
⑮ 幼稚園・保育所読み
   あの一年生独特の音読を否定したいときに,聞かせてみせる読み方。
   もちろん,これを身につけるのではありません。
⑯ 感情読み
   うれしい,かなしい,さみしいなどの感情を込めて,音読する。
   怖いお話を楽しんで読んだり,その逆をしたり……。音読遊びです。
⑰ キャラクター読み
   大阪のおばちゃん読みも,ここに入ってくるかも知れないけれど,アニメのキャラクターやドラマの主人公などになりきって音読する。台風の時に映されるアナウンサー読みや「ピカッ」って言っているだけのピカチュウ読みが人気。語尾に「ずら」をつけるコマさん読みや「~です」のタラちゃん読みも。最近では,太鼓の達人の「和田どん」「和田かつ」が受けます。「どん」や「かっ!」をうまく音読してくれる子どもがると一気に教室の雰囲気が柔らかくなります。
⑱ ダウト読み
   追い読みと組み合わせて,教材文の一部を違う読みで音読します。追い読みしようとした子どもたちは???
   「ダウト」って言わせて,「さんはい」と促すと,何も言わずとも,正しい文章で読み返してくれますます。感情を入れる場面でも逆の表情を入れて音読してもおもしろいです。理科,社会などの学習用語の確認でも使えます。

 これらを組み合わせて行うことで,バリエーションが増やせます。
 たぶん,100以上になることでしょう。例えば,一文交代読みと高速読み,これに男女交代読みを絡めることもできます。

 授業どっぷり45分間を!も大事ですが,車のハンドルやブレーキの「あそび」と呼ばれる面も大事だと考えています。45分間の中で緩急がつけられるといいですね。
 分かった!できる!楽しい!さらに!の授業になりますように……。

参考文献:拙著
 国語科授業サポートBOOKS 楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール(明治図書)

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