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脳の覚醒レベルを上げる

 朝の会から,なんだかぼんやりしている子。眠たいのもあるのかもしれませんが,体は起きていても,脳がまだ目を覚ましていないのかも……。
 逆に夜遅くなっているのに,走り回っている……なんてこともあります。このような話によく出てくる言葉が「脳の覚醒レベル」です。

 脳の覚醒レベルって,簡単に言うと「脳の目覚めの程度」と言えるでしょう。
「発達が気になる子の感覚統合」木村 順著(出版社:Gakken)には,高い順に,

 ハイテンション
  ・注意散漫で落ち着きがない
  ・多動
 正常値
  ・清明な意識があり,集中力も十分に発揮
 低下レベル1
  ・寝る前の子どもが騒ぐなどの一見ハイテンションになり,コントロールできない状態
 低下レベル2
  ・眠たくても眠れない赤ちゃんのように,ぐずり泣きをしたり,とても不機嫌
 低下レベル3
  ・まどろみ反応でほとんど反応がない

の5段階で分けられています。

 一般的に覚醒が下がるとぼんやりした状態になります。
 また上がると興奮した状態になると言われます。つまり,生活の中で適切な覚醒の状態であることが,場に合った望ましい行動や生活,学習態度につながるということになります。

 特に朝であったり,何かを聴いている場なんだけど,その話や音楽にだんだん集中できなくなっていくような時などは,脳の覚醒レベルが落ちていっています。
 学習活動で,脳の覚醒レベルが落ちてきたなと感じたら,短い時間でいいので,体を動かす活動を入れます。「準備ができた人,立ちましょう」でもいいですし,「お隣と相談しましょう」もOKですが,2人の覚醒レベルが低いと高
まらないかもしれません。

 簡単な体操や指遊びを入れたり,みんなで音読させたり,適切な覚醒状態にするために,授業中に何回か促す必要なこともあります。授業の中で1回取り入れたから終わりではないことを頭の片隅に置いておきましょう。

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