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人生で1番大きい声で「あのー!日本人ですかー?」って叫んだ話

サンティアゴ巡礼という名の遠征散歩中のあたくし、先日も短歌にしたためた通りびっくりするくらい日本人に会えない日々が続いていた。


日本人に会った人には会う


滞在3週間を過ぎると
ちらほら日本人との遭遇情報が入ってくるようになった。

「昨日レストランにいたよ」
「一昨日のアルベルゲ日本人いたよー」
「日本人に会ったって人に会ったよ」

などなど。
遭遇情報はあれど
なかなか会えない。

テレビ電話


あまりにも日本語を話す機会がないので
「日本語恋し過ぎるから誰かテレビ電話つきあってー!」って日本の友達に連絡して何人かで2時間くらいおしゃべりした。
とてもとても楽しかった!
いつ会っても楽しいんだけど
日本語に飢えた状態で
ボキャブラリーが秀逸な友達としゃべる楽しさはちょっとクセになりそうだなと思った。

ほんでしばらくしゃべってると
「なんか藤子、日本語カタコトになってるやん」と。

やっぱりぃぃぃぃぃ!泣
だってちょくちょく家族とショートテレビ電話するくらいで日常では全然使わないんだもの。


日本語で話せるありがたみ

そんなある日、日陰なしロードにバテバテでたーくさん休憩してたのもあって
アルベルゲ到着が16時を過ぎてしまった。
受付で手続きをしていると
「今日は日本人2人目よー」
と。
若い日本人男性が泊まっている情報を入手。

隣のベッドだったアイルランド人の子とスーパーマーケットに向かって歩いていると
日本人っぽい人が道の向こう側にいるのを発見。

「日本人ですかー?」

無反応。
違ったかな?
いや、わたしの声通らんからな。

もう一回

「あのー!!!日本人ですかーーー?」

今度は振り向いてくれた。


「よかったら夜ごはん一緒に食べませんか?」と声かけてOKもらい、街中のレストランでイカ墨のパエリアやらムール貝を食べた。

お互い楽しかったことや
衝撃だったよね!って話、
文化の違いがあまりにも色濃くて戸惑うこと
モヤモヤしすぎてどうしても消化しきれないことたくさん話した。

いっぱいエネルギーくう翻訳機能つかわないでも会話ができるありがたみよ。出来事や感情の詳細なニュアンス。

外国の言葉では伝えられないもどかしさから解放されてすごく楽しい時間だった。

育ちのいい日本人の男の子

言葉づかいがきれいで
人の話を遮ることなく聞けて
共用シャワー使ったあとは髪の毛片付けるから待っててって次の人に言える子で

育ちの良さが滲み出てるなって。

もうちょっとしゃべりたいから次の日途中まで一緒にいこーってなって。

でもわたしペースにあわせるとだいぶゆっくりだから先行っていいよ!
って言っても暑くてちょっとバテてるわたしを心配して「いいっすよ今日急いでないし。たまにはゆっくり進みます」って。



ペース違うから再会は難しいかもだけど
その子のカミーノが怪我なく大きなトラブルもなく楽しい道のりでありますように

と、勝手に祈りたくなるいい子だった。


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