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今後の予定

 これからの読書と感想や考察の記述予定を忘れっぽい自分用に書きます。

 以前、仕事関係で協同組合について調べる機会がありました。協同組合の組織運営、必要とされた歴史的背景、社会主義者の私にはとても興味深く、楽しみながら打ち込めむことができたと思います。

 協同組合を紐解いていくと、イギリスのフーリエオウエン、ドイツのラッサール、それらの大物たちよりも古くに始めた日本の大原幽学、それに続いて二宮尊徳(薪を担いで読書する二宮金次郎)が現れます。脈々と続く歴史、世界同時発生的な運動、そして、現在も大きな力を保持している組織。反対に、戦後から60年代にかけて勃興したマルクス主義組織が低迷し続ける現在、協同組合は新しい問いかけのように感じます。

なぜ協同主義なのか

 私は労働から疎外された労働者が自主的な社会運営を勝ち取り行うことこそ社会主義の本分だと考えていました。しかし、蓋を開ければ、「明日の天気もマルクスが教えてくれるのかな?」というくらいのマルクスの狂信者(「違うマルクスはそう言ってない」とか、「お前はマルクスを理解してない」とか無限に意図した方向に解釈し、相手の理解の有無を決定及び批判する)ばかり、さらに組織のメンツを気にしすぎて妥協点を失ったり、労働者に向けた話し合いも何故か論文形式の資料を作成するなど、新左翼運動の独りよがりっぷりと頭の悪さに嫌気がさしていました。

 何故、ここで新左翼やマルクス主義の話題を挙げたのか。それはこれから協同主義と純粋機械化経済についての文章を書くからである。資本主義批判におけるマルクス主義は資本主義の悪しき側面を見出すことに貢献したが、それ以外は本当に残念なものだった。資本主義とマルクス主義を超克しようとした協同主義とユートピアの実現を語る純粋機械化経済の合流は、資本主義の批判に留まらず、マルクス主義批判にも行き着く。

新左翼

 もともと、私は新左翼の両親に育てられました。特段、これといった事は、公安の見分け方、尾行のまき方、法律、壮大なヒューマニズムぐらいで、他は少し裕福な一般家庭と同じでした。

 両親や出会ってきた新左翼には以下のような教条があったかと思います。

⑴天皇制、右翼、戦前を肯定する人への憎悪

天皇=悪魔ぐらいの憎しみっぷり。王政打倒を掲げるのは、党主体の社会運営を考えてる党派所属の共産主義者が批判するなら分かる。無党派系は天皇制が支配構造の頂点であるとか、様々なところに天皇の影があるとか、もう憎悪の矛先が欲しいのでは?と思える所が多々ありました。

⑵とにかく反米

国内にアメリカ軍基地があるのと、外国の独立運動に多大な影響を受けた事、あとアメリカが今までは資本主義世界のリーダーだったから(これからは中国かな?と私は推測)。

⑶社会主義においてマルクス中心主義

 これは特にひどいものでした。そもそも、マルクスは社会主義の走りの1人ですが、社会主義はマルクスだけが論じたものではありません。フーリエラッサールバクーニンなどの著名な思想家の多くも論じています。なんならフーリエの描いた協同組合は国際協同組合同盟として今でも世界中に根をはっていますし、ラッサールの描いたコーポラティズムはスウェーデンに輸出され北欧型社会主義として発展し(ちなみにラッサールは労働者協同組合の祖)、バクーニンが残した破壊の精神は文化に(特に残ってないかも)、マルクスだけが社会主義でないことは、誰から見てもお分かりですね?

 たしかにマルクスが社会主義者の中で一番知られていて、なおかつ体系立てられているのは事実です。なので、基本的にマルクスから社会主義について理解し考えていくのも分かります。ただ、問題はそこからです。協同組合は先述した通りですが、闘う労働組合はラッサールの方がよほど早く熱心に取り組んでいました。むしろ、マルクスは階級闘争について饒舌に語られますが、労働運動はすっからかんです。

 人の主体性を信じる社会主義者に多角的な視点が失われているとしたならば、もう革命の道はない。私はそう考えております。

 では、なぜ協同主義なのか?

 協同主義とは、1933年に結成された昭和研究会(後に近衛文麿のブレーントラスト)の文化研究会にて三木清が中心になってまとめた「新日本の思想原理」、「協同主義の哲学的基礎」、「協同主義の経済倫理」が元祖である。分類分けはファシズムと北欧社会主義、チトー主義が同居するコーポラティズムである。

 産別労働組合と企業協同組合を国家が統括する提案は戦前の財閥にコテンパンに叩かれ、企画院事件で終わりを迎えました(三木清も獄死)。

 日本の東には自由で過酷な資本主義、日本の西には窮屈だが保証のある共産主義。我々の選ぶ道は果たしてどちらかなのか?

戦前〜戦中〜戦後とスウェーデンも日本と同様か、それ以上に厳しい局面にいました。東にマルクス主義国家ソビエト、西に資本主義国家イギリス、南にファシズムのドイツがいました。到底覆すことの不可能な国力差を持つ大国と対峙した国民が選んだのは、ドイツ社会主義労働者党(現在のドイツ社会民主党)からゴータ綱領を輸入し発展したスウェーデン社会民主労働者党でした。彼らの初代指導者カール・ヤルマール・ブランティングはロシア革命を起こしたボリシェビキを批判し、メンシェビキを支持します。社会改良主義的な姿勢は北欧全体に支持され、高福祉型のコーポラティズムは北欧理事会の結成の証とさえ言えるものになりました。

これから

 協同主義は、資本主義と共産主義の超克(狭間)に存在し、まさに日本もそこに存在しているからこそ考えなければならない。だから、読み込んで書きます!

 そして、現在は凄まじいスピード技術力が進歩しています。コンビニのレジすら相当な仕様です。

 マーケティング技術も膨大な顧客データの算出から飛躍的に成長し、いまや、機械なしの商売は存在しません。

 この爆発的進歩を協同主義に流し込み、新たな協同主義を描こうと決意した次第です。以上。



 

 

 




数年前にトルコに渡航していました。現在はオルタナティブ系スペースを運営しています。夢はお腹いっぱいになることです。