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お金に対する精神的な対照描く秀逸ドラマ、果たして心は繕えるか…★ドラマ評★【ドラマ=おカネの切れ目が恋のはじまり(2020)】

 まったく異質なもの同士を出会わせることはドラマの王道だ。中でもお金持ちと一般庶民という組み合わせは、古今東西あらゆる物語の中で王道中の王道である。TBS系で9月15日から始まったドラマ「おカネの切れ目が恋のはじまり」はその枠組みを借りているものの、もっと精神的な対照、つまり「お金の価値が分からずどれだけお金を使えても心は豊かでない」男子と「お金がないわけではないが、清貧に生きることで日々が豊かな」女子の対立と接近を描く物語である。この複雑で多層的な男子の心理を事細かに色づけてしていく三浦春馬の演技構成力と、一見受けの演技ながら着実にこの男子に鋭い影響力を及ぼしていく女子を演じる松岡茉優の計算された演技が、気軽に見られるラブコメディーとは思えない深い味わいを感じさせてくれている。じっくりと10回、11回と見ていきたいドラマだが、三浦の急逝によって物語は再構成され、私たちは4回分しか見ることができないことを思い出して泣きそうになる。しかし最後まで見届けよう。いつか三浦春馬を、自分の宝物として語る時のために。(写真はドラマ「おカネの切れ目が恋のはじまり」とは関係ありません。単なるイメージです)

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★普段はエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」でのドラマ評の続きを含む全体像はこの「note」で有料公開しています。作品の魅力や前提となる設定の説明。出演者の演技に対する批評、脚本や演出などについての評価などを盛り込んでいます。ただ、今回は急逝した三浦春馬さんに対する追悼の意味も込めて、掲載から1カ月間は無料公開としますが、1カ月後からは有料(100円)公開となります。
【注】劇評・ドラマ評・映画評など一部のコンテンツの全体像を無料でお読みいただけるサービスは2018年4月7日をもって終了いたしました。「有料化お知らせ記事」をお読みいただき、ご理解を賜れば幸いです。

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