この状況でイランにいて思うこと

イスラエルが在シリアイラン大使館に攻撃したことを理由に、イランがイスラエルに攻撃し、一気に中東の緊張感が高まった。
全ての仕事が進まなくなり、仕事は前より少ないのに緊張状態が続く1週間で、当たり前だがなんだかとても疲れた。
 やれる事は情報を集める事とひたすら飛び交う情報の一つを飲み込んでいると、段々とお腹いっぱいになってくる。
 こんな状況でも鬱なのは変わらないという気持ちと私が抱える悩みなんてちっぽけなものだという気持ちが交差する。今は後者が勝っている。
私も私の周りもまだ23歳なので、どうやら日本ではやたらとイランのミサイル発射映像等中東はこんな怖いことが起きていると日本人に改めて遠く恐ろしい地域であることをアピールしたニュースをしてるらしいが、それを間に受けて心配をかけているのは親くらいで、同年代は大丈夫?と連絡してくれる人もいれば、何も知らず「最近どう?」なんて近況を聞いてきたりもする。
 今起きてることの理解を深めたいと中東の本を一冊読んだ。親日国の多い中東を、イランを、日本からまた遠ざけてしまっている日本メディアを悲しく思った。イランなんて嫌だ日本に帰りたいと嘆いていたくせに、今はイランや中東の良さを発信して、敬遠している日本人を少しでも増やすことが自分の使命だとすら思い始めている。この状況を楽観視しているつもりはなく、恐怖も毎日それなりに感じているが、イラン国民もイスラエル国民も8割が戦争なんて望んでないし、平和を求めてるし、自国もそれなりに好きだけど国外移転したいと思っている。政府のやることにNOを唱えている。日本と同じだ。
イランに来て、イラン人の優しさにはたくさん救われてるし、今私を苦しめる病の原因も、イランは自分と向き合わせるきっかけになってくれただけで、自分にある。
この前友達が突然電話をくれた。日本でのテレワーク生活に悩んでいて、海外に出ることを、そこで自分探しをすることを夢見ているらしい。私が悩んでいることを伝えたら、友達から見たら羨ましいけど、辛いこともあるんだねと言われた。確かに嫌でも自分と向き合うことにはなるし、新たな自分を見つけたとも言える。すごく孤独を感じるので友達が羨ましいが、この孤独のおかげで確実に前よりも成長していると思うし、その成長もその友達から見れば羨ましく思えるものになりうるだろう。実際私も詳しい事はわからないけど海外に行って大成長する自分を夢見ていた。どんどん寂しさに弱っていく自分を見つけて後退しているように思えたが、孤独と向き合うとは人間誰しもの命題であり、これとうまく付き合えるようになればそれは大成長と言えるだろう。まだうまく付き合える方法は見つけられてないけど、少しずついろんな方法を試してみている。こんな状況で今イランにいて思う事は、そんなことに奮闘できる事も幸せだということ。ずっと私は幸せになっちゃいけないという罪悪感で涙を流してばかりだったが、今を不幸せだということは私の周りの人々に対してとても不敬な事だと思う。「辛いのか、辛いと思うことで誰かに許されたいから辛いのかわからなくて辛い」というのが最近の悩みだったが、今はできる限り多くの人に感謝を伝えたいという穏やかな気持ちでいる。どうか世界が平和でありますように。私の愛する人たちが幸せでありますように。

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