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【ネタバレ】Spiderman: No Way Homeを見た。生きててよかった。

 今日、朝イチで『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を見てきた。札幌市のIMAXで見ることができた。

 スパイダーマンの僕の付き合いはすっごく長い。幼稚園の時にサム・ライミ版を見て、子供ながらにすごく熱くなったのを覚えている。

 決して最強の存在ではないが、人を思いやる気持ちだけは誰にも負けない男。どれだけ敵に殴られていても、人命救助を最優先するヒーロー。

 彼はそんな人物だった。

 

 そんなスパイダーマンは二度もリブート(再始動)され、その新作がついに公開された。

 しかもその新作にはライミ版の敵キャラが帰ってくると聞いた。予告編に登場したドクター・オクトパスやグリーン・ゴブリンはあのころの姿とあまり変わらなかった。

 そんな興奮を胸に、ついに僕は見た。見たのだ。


 単刀直入に言おう。

 最高だ!!!!!!!!!!!!!!

 なんだか映画の内容というよりは、この映画が存在している事実に感動している気がするが、今はそんな野暮なことを言わないでくれ。奴らが帰ってきたのだ

 だから感じたことをそのまま書いてみようと思う。

 あまり言葉は固まっていないから、容赦してな!!



1.トビーとアンドリューが出てきたときの劇場の一体感、もう一生味わえないかもしれない


 ネッドがポータルを開けて、アメイジング・スパイダーマン役のアンドリュー・ガーフィールドが入ってきたときの劇場の雰囲気、みんなが一斉に「うわぁ、、、」と言った瞬間。

 あの一体感すごかったな、、、

 一瞬にして、みんなが同じ感情を抱いて、みんなが同じ興奮に包まれたあの感じ。たぶん一生忘れないと思う。



2.エンドゲームに通ずる、オフビートな笑い


 僕が『アベンジャーズ:エンドゲーム』をはじめて見たとき、とっさに浮かんだ感想は、「なんか笑えるところ多かったな」だった。

 あまりの興奮と驚きと感動に心が完全に奪われてしまって、それ以外言葉がなかった、というのもあるとは思うけども。

 この映画を見た直後も、同じような気持ちだったので、同じことを思った。「なんか知らないけど、たくさん笑ったな」と。


 エンドゲームしかり、ノーウェイホームしかり、重厚感のある内容の作品にこそ、しっかりと笑える場所を用意するというマーベルの余裕が感じられてよかった。

 エンドゲームでも多くのシーン(特に序盤~中盤ぐらいまで)にジョークが敷き詰められていたから、楽しく見られたが、ところどころに挟み込まれる残酷な現実に直面してしまう部分もあった。

 一方で、この映画は感情が右に左に揺さぶられるということもないように感じた。というか、この映画、ずーっと笑える部分があってように感じる。見ながらずーっと笑ってたもん、俺。



3.ヴィランたちの性格変更、グッドです


 ドクター・オクトパスやサンドマンなどを筆頭に、ライミ版などの過去作では、あまり冗談を言うようなキャラクターじゃなくても、今作ではかなり軽快な性格で描かれていてすごくよかった。

 しかも不自然じゃない描き方なのはよかったな。

 ちゃんとサンドマンは最初味方でいてくれた部分とかもちゃんと過去作に忠実で、違和感なく見られたな。ただ、ちょっと過去作の時系列的な意味での違和感は正直あったので、その辺は後で書きます。



4.メタ発言がおもろすぎる


 作中のトビーとアンドリューのメタ発言が面白すぎた。特にトビーのメタ発言。あのピーター、いろいろありすぎて、メタ発言が加速しまくってたな、あれめちゃくちゃ笑ったわ。

 特にお気に入りなのは、トビーだけが体内でクモの糸生成できる問題が公式で話題になってるのほんとに感動した。「そうそうそう!!!」って感じで。アンドリューがその自動生成にめちゃくちゃ感動してるのも笑った。

 あと、トビーがスランプでクモの糸が出なくなっちゃった原因を、他の二人に「存在意義の揺らぎ」(うろ覚え)って言ってたのもめちゃくちゃ笑った。いや、たしかにそうだけど、もっとなんか言い方あるやろ!(笑)



5.弁明の機会を与えてくれて嬉しい


 これは特にエレクトロに関してだけど、エレクトロは今回のヴィランの中では唯一、スパイダーマンへの憧れが歪んだタイプのキャラだから、アンドリュースパイダーマンとの和解はすごくグッと来たね。

 そういえば、『アメイジング・スパイダーマン2』はハリー・オズボーンとの対決が詰まってたから、エレクトロとの和解とか一切描かれなかったわけで、その辺のわだかまりが一切解決されてなかったの割とモヤモヤしてたからありがたいよ、そこは。

 「お前は、みんなに優しいから黒人かと思ってたよ」のところも、アメリカのリアルだし、すごくぞわっときた反面、「黒人のスパイダーマンもいるんだろうな」のところで、マイルズ・モラレスの匂わせをするのも個人的には熱かったな~~



6.アンドリューがMJを助けるシーンで今年イチ泣いた


 「今年イチ」と言っても、別にまだはじまったばっかなんですが、ほんとにここは普段あんまり映画で泣かない僕でも大泣きしてしまいましたわ。

 アンドリューピーターはグウェンを失ったことで、暴走して、敵に対して過度に暴力的になってしまったほどだった。

 それはグウェンを救えなかった後悔に加えて、自分の力に失望したというのももちろんあると思う。

 でも友人、トムホランドスパイダーマンの恋人である、MJを救えたことで、自分の力をまた信じられるようになったことと、もしこれがグウェンだったら今の自分はどれだけ幸せかっていう想像をしているようなアンドリューの顔、もう最高です。ありがとう。



7.トビーとMJの現在の関係性をはっきりさせないでくれてありがとう!!!


 ライミ版が途中で終わったことで、曖昧になったままのトビーピーターとMJの関係性。ファンの間では「付き合ってるんじゃないか?」とか「友達のままだろう」とか議論が長年重ねられてるわけだけど、ついに本人の口からその正解が語られました!!

 それは「僕とMJは複雑な関係だけど、お互いにとって、いい関係を見つけたんだ」というもの。

 ファンにとっては100点満点の答えだーーー!!!

 付き合ってはないけど、別に疎遠ではない、みたいなことでしょ??

 それぐらいが一番だぜ、ピーター!



8.この映画のMVPは、ウィレム・デフォーです


 この映画、間違いなく一番演技力が高かったのは、ウィレム・デフォー一択でしょう。これは絶対にそう。

 あのノーマン・オズボーンのグリーン・ゴブリンの爆発寸前の爆弾みたいな印象、ほんとにひやひやした。

 いつ狂気が現れるかわからないあの感じ。

 久しぶりにグリーン・ゴブリンを見たけど、あんなに恐ろしかったとは、、、やっぱデフォーさんすごいな。



9.ネッドに関する考察厨への配慮がよかった


 ネッドが悪役になるんじゃないか(なんかよく知らないけど原作はそうらしい)っていつ考察厨への匂わせがしっかりあったの感心したわ。

 よく考えてるよな〜マーベルって。全てを予想してるんだろうな。

 トビーピーターがハリーオズボーンが自分を殺そうとしたことと、死んだことを話した時の場にネッドを置いて、「もしかしてネッド死ぬのか?」って観客に思わせたりとか、

 ネッドがストレンジのキューブ持って、「僕はヴィランになって、君のこと殺そうとしないよ」とか言わせたのすごいと思う。どう考えてもあの場面では、言う必要ないからちゃんとマーベル側の全部考えてんだな。そりゃあここまで成功しますわ。



10.最後のパルパティーンのレゴって、、、


 最後にピーターがベッドサイドの机に飾った、『スター・ウォーズ』のダース・シディアスのレゴのミニフィグって、もしかして『スターウォーズ:エピソード9」の当てつけか~???

 たしかにスパイダーマン3部作はちゃんと過去作から、筋道だった理由で、ヴィランを再登場させて、きちんと成功させたわけだけど、『エピソード9』は敵キャラがいないからっていうどうしようもない理由で死者を強引に生き返らせて、結果的に大失敗してたけどさぁ、あれって当てつけなのかな?(笑)

 確かにピーターはデス・スターのレゴ持ってるほどスターウォーズ好きなのは知ってるけど、だとしても出すとしたらダース・ベイダーなんじゃないか?なんでスター・ウォーズファン以外には知名度低めのシディアスなんか出したんだ?やっぱ当てつけだろ!!!

 でも別にいいと思うよ。ノーウェイホームは最高だったからな。

 それに引き換え、エピソード9はよ!!!ばーか!!!


 では、この辺から文句もいくつか言ってみましょう。


11.トビーもうちょっと顔を若くできなかったのかな?


 これが一番気になった。どうしてヴィランたちもアンドリューもほとんど変わってない(時系列的には過去作当時だから当然なんだけどね)のに、トビーだけあんなおっさんになってた?

 オクトパスが「ピーター、大きくなったな」みたいなこと言ってたけど、あまりにもアンドリューとの格差がすごくないか?髪の量増やしたり、無精ひげ少なくしたりできたと思うんだけどなぁ。



12.サンドマンの動機がいまいちわからなかった


 ノーマン・オズボーンが狂気に落ちて、他のヴィランに反乱を促したときに、エレクトロはそれに応じる合理的な理由があると思うんだけど、なんでサンドマンはそれに従った???

 改心してるから、あんなに簡単にスパイダーマンのこと裏切らないと思うんだけどな、、、

 たぶんサンドマンだけにその動機付けするのは時間の都合上無理だったのかもしれないけど、すごくよかった映画だっただけに、それがすごく目立ってしまった、、、



13.惜しいことに時間軸が曖昧だった


 ストレンジはタイムストーンなしで、別の次元からヴィランとスパイダーマンたちをおびき寄せてしまった。

 じゃあ同じ世界から、違う時間の人を連れてくるのは不可能なんじゃないか?と思うのだ。

 例えば、リザードとオクトパスが一緒にいるのはおかしくない(世界が違うから)けど、ゴブリンとオクトパスはなんで一緒にいられるんだ?ストレンジはまだ時間を越えられる魔法が使えるってことか?

 あと、リザードがMCUの次元に連れてこられた瞬間もちょっと曖昧だったな。オクトパスとかエレクトロが連れてこられたのは、スパイダーマンと戦ってるときって言ってたけど、リザードは「全人類トカゲ化計画」の失敗後だったっぽいし。だとしたら、コナーズ博士の姿に戻っていないか??

 こんな感じで、ちょっと違和感がある部分もあった。



 しかーし!!!そんなことより、いろいろと興奮しすぎて、そんな細かいことはどうだっていいのだ。

 トビー・マグワイア、アンドリュー・ガーフィールド、そしてヴィランを演じた数々の名優たち。スパイダーマンに戻ってきてくれてありがとう。あなた方が僕の青春でした。映画を見ている間、小学生のころに映画館で『スパイダーマン3』を見て、大興奮したあの瞬間に戻れた気がしました。

 ありがとう、スパイダーマン。ありがとう、ノーウェイホーム。

 これ以上の映画体験、なかなかありません。


 また明日。

小金持ちの皆さん!恵んで恵んで!