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ウレタン吹付断熱のメリット・デメリット

間違った情報も結構広まっているので、正しい情報を取得し、適切な判断につなげてください。

本記事の内容は、YouTube動画でも分かりやすく解説していますので、こちらもご覧ください!

ウレタン吹付断熱のメリット

・断熱性能が高い
ウレタンは、冷蔵庫や自動販売機、さらには宇宙ロケットにまで使われる非常に断熱性能の高い材料。

・気密性能も高い
隙間をぴったり埋めて施工できるので、気密性能も担保可能。断熱と気密を両立できる貴重な材料と言えます。

・コスパ
ローコスト住宅会社が採用するほど、さほど価格が高くありません。なるべくお金をかけずに質を担保したい「ちょうどいい塩梅の家」にとっては、もってこいの断熱材と言えます。

・職人が多い
日本全国の施工会社があるので、職人探しに苦労することはあまりありません。例えばグラスウールなんかは、気密を担保した施工をできる職人がとても少ないので、職人探しで困ることがあります。

ウレタン吹付断熱のデメリットと対策

・職人の腕で性能が変わる
現場施工なので、下手な職人が施工すると断熱性能が下がります。

①厚み
十分な厚みを確保できないと、断熱性能が低下してしまいます。なので、必ず、厚みを計測した写真をもらうようにしてください。

②隙間
施工時に隙間ができてしまうと気密性能が低下してしまいます。なので、必ず、気密測定を実施してください。C値の目安は0.7以下です。

・燃えやすい
ウレタンは可燃性であることは間違いないですが、壁の中のウレタンに着火にする頃には、家の中の火が回りきっているはずなので、「ウレタンが燃えやすいから被害が増える」ということはまずないでしょう。

・メーカーによっては施工後に不備が見つかっている
コンセントボックスから青い液体が出てきた…などの施工後の不備が起こっています。この現象は、ごく一部のメーカーに限られているので、日本ウレタン工業協会に加盟しているメーカーから選ぶと安心です。

よくある質問

・スキン層はカットしない方が良いのか?
吹き付けた断熱材の表面部分(スキン層)は少し硬くなり、壁の中への湿気の侵入を防いでくれるので、スキン層はカットしてはいけない!という意見がよくあります。

これ、完全に間違ってはないですが、間違っています。スキン層があることで確かに透湿抵抗は上がりますが、完全に防湿することは無理。断熱と防湿は分けて考えるべきです。

なので、スキン層のカットは気にせずに、断熱材の厚み重視で吹き付けを行った上で、防湿層が必要な地域においては、ウレタンとは別に防湿フィルムなどを施工するのが妥当な選択です。

・防湿層は必要か?
防湿層は、壁内結露を防ぐために室内側から壁への湿気の移動を防ぐもので、厳密には、結露計算をして防湿層が必要かどうか判断する必要があります。

が、いつも結露計算をすると大変なので、温暖地(5~8地域)は不要、寒冷地(1~3)地域は必要、4地域は微妙。と覚えておけば良いですよ。

防湿層が必要な場合は、ウレタン断熱の室内側に防湿フィルムを施工しmさほう。もしくは、A種1Hという高性能ウレタンにグレードアップしてもいいです。(通常のウレタンはA種3)

A種1Hは、断熱性能のアップだけではなく、防湿層の役割も兼ねてくれるので、一石二鳥です。コストアップしますが、ぜひ検討したい材料です。

まとめ

ということで、ウレタン吹付断熱は、デメリットを理解して対策さえとれば、非常に優秀な断熱材と言えます。是非、採用を検討してみてくださいね。

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