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中国に住んでいた時の思い出話①

2年ほど前までにはなりますが
中国に住んでいました。
2都市にしか住んでいませんが、今回は最初に住んだ街について書きます。

1、最初に住んだ街

最初に住んだのは、吉林省延辺朝鮮自治区の延吉

北朝鮮とロシアの国境周辺の都市でした。


2、どんな街か

朝鮮族自治区なわけですから、朝鮮族の方が多いです。
最近は漢族も増えているそうですが、朝鮮族との比率で一定割合を保つ政策が取られてるとは聞きました。
気候は、札幌生まれの私でも凍える位の気候。冬は特に寒い、-20℃くらいにはよくなっていました。

全体的に治安は良く、裕福な方も多かったです。
日本の大学生が着るような少しお高めのブランドを着ている学生も多かったですね。

街中には、ハングルと中国語が併記されています。(下写真参照)
高速鉄道に乗ると、自治区内に入った途端アナウンスや車内表示も両言語表記に変わります。

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人口数十万程度の都市ですが、大きいデパートもあり、
中にはユニクロなどもありました。

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また、日本料理屋もいくつかあります。(上の写真は日本式ラーメン屋、下の写真はたこ焼き屋)
どちらも日本語が通じる店員がいました。

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全体的には日本人はあまり多くないです。せいぜい4、50人程度。
ですが、日本人会があり、定期的に会合が開かれていました。


3、名物の食べ物

やはり異国の地といったらグルメ。
名物は、いくつかあります。

まずは、羊串

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客人をもてなす場合や、打ち上げなど羊串のお店に行くことが多かったです。
写真はないですが、他には冷麺汁なしサムゲタンが有名だと聞きました。
どちらもたまに食べましたが、とても美味。
夏場は冷麺屋には行列がよくできていましたねえ。

韓国で食べられるような芋虫や犬料理なども食べる人がいます。
私も何度か食べました。

全体的に、漢族の中華料理よりは脂っこくなく、味も濃くないため日本人に合う料理は多いかなと感じます。ただし辛い料理も多いので注意。
また、ビールなどは常温ではなくキンキンに冷やして飲むので、日本人にとってはとてもありがたかったです。


4、その他街に関連すること

国境に接しているため、国境を見に行くことも可能です。

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私が行ったことがあるのは、図們にある国境。
真冬だった上に、正月明けだったので警備も観光客もほとんどいませんでした。
写真を撮影してOKなエリア以外でカメラ撮影をしていた場合、警察等に職質というケースが知り合いであったので注意してください。

私は、行かなかったですが国境近くだと、長白山の観光も有名。中国側の逆のほうからは、北の観光客も見えるとのことです。

夏場には、川沿いで出店が複数出店し、小さいお祭りのようなものもありました。

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5、延辺大学について

日本ではボランティアで少し教えていましたが
本格的に教えたのは、この地が最初です。
教えたのは延辺大学という大学。

朝鮮族の民族大学に位置付けられ、国家重点大学の一つにもなっています。
特に、朝鮮語教育では中国でも有数なのだとか。
日本語教育のレベルも高いと感じました。
中国人教師の日本語力も高かったです(全員朝鮮族だそうです)。
中国では数える程度しかない、日本語で博士論文を提出できる大学の一つでもあります。

私が教えていた時代は、日本語科の1学年3クラスありました。
・1クラスは朝鮮族オンリーの中等教育で日本語を既習クラス
・2クラスはゼロスタートの未習クラス(民族はバラバラ)です。

朝鮮族だけが通う中学・高校では、昔から第一外国語に英語ではなく日本語にしている学校もあるそうです。(大学受験には英語のほうが潰しがきくため、日本語を教える学校は年々減ってきているのだとか)
既習クラスの学生は、そのような学校で第一外国語として日本語を学んだ学生たちです。
なので、英語は未習の場合もあります。
それゆえ、カタカナ語を覚えるのはとても苦手なようで、あまり使わないでくれと学生から要望が多くありました。

朝鮮族の中には中国語と朝鮮語のバイリンガルも結構います。(朝鮮族の学校以外の学校に通った学生や、朝鮮族の親が中国語しか話さない場合は、中国語しか話せません)
バイリンガル同士は、中朝ごちゃまぜ語で話す光景もよく見ました。難しいことを説明してもらう時は朝鮮語で説明してくれるほうがわかりやすいと聞きました。
学生のレベルは高いので、1年生でJLPTのN1を取得する学生もいました。

2年次、3年次には日本へ留学する学生も多く、3割から5割くらいの学生が減ってしまいます。

・1年間の留学後中国に戻るコース
・3年中国で学んでから半年間の日本の大学院に入るための準備を日本で行うコース
・2年次に留学し日本でも2年学び両方の卒業の資格を得れる。
このような他の大学ではあまり聞かない多様なプログラムがありました。
留学先は、大阪大学・明治大学・立命館大学・山形大学・琉球大学・三重大学・弘前大学などです。

正門から一番目立つ建物で日本語の授業をよく行いました。

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この建物の中には和室もありました。

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僕がいたころは、関空から直行便が週2就航
気になった方は、観光に行かれても面白いのではと思います。

またいつか、この地を訪れる日がと望んでおります。

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