見出し画像

駆け出しマーケターのアドテック東京 #adtechtokyo 参加レポ!

こんばんは!

菅野美音(@sgnmio)です。藝大デザイン科におり名前の通り「美」術と「音」楽に関わって生きています、そんな人間です👩🏻‍💻


11/27-28の2日間にかけて、アジア最大級のマーケティングカンファレンス「アドテック東京」#adtechtokyo に2日間参加してきました。

足を運んだきっかけは #20代マーケピザ 養成所オンラインでお馴染み、そしてアドテック東京コンテンツ責任者のすがけんさん( twitter: @xxkenai / note: moonsh.jp)。

#adtechtokyoU30 の応募はギリギリすぎたのもあり残念ながら通りませんでした…ということでビジターパスで参加しましたが、すがけんさん、お声がけいただいて本当にありがとうございました。最高にして衝撃の2日間でした。

今更ながらハイライトな学びをここに備忘録としてまとめておきます!


愛着、共感、信頼、誠実がキーワード

もうAIDMAは古いと散々言われている今日この頃ですが、アドテック東京ではそれをさらに実感した気がします。まずは共感から関心を構築し、信頼をつくる。そして、信頼と誠実の積み重ねから企業への愛着をつくる。この流れの重要性を再び考えさせられました。


嫌われてる、ではなく「疑われてる」のかも。
いやー、確かに。

とはいえアドブロックのシェアが増えているデータや広告で不快に思ったときに非表示にしたというデータもあるそう。事実嫌われていること、「非表示にできる」というリテラシーが普及してきたということもありそうです😂


画像1

画像2

『【VALUES×ライオン×RoomClip×クレディセゾン】コンテンツを楽しんでいる消費者に嫌われない、「文脈ターゲティング」とは?』にて、「広告が文脈に合った広告なら嫌われないのだろうか?」という仮説検証をしたというお話がありました。

ソフランについては「嵐を見てね!そのついでに商品の広告見て欲しい!」っていうスタンスでタレントのキャラクターを軸にしたそう。商品ドーン!だと嫌われてしまうので、「見たいもの」を作りその文脈のなかで見てもらえる、という流れを作ったら実際にユーザー発信が増え、よいクリエイティブになったそうです。ユーザー体験があるからよい広告がつくれると仰っていました。

文脈は作れるユーザー体験を生む好かれる広告は重要ということが言えそうです🤔


顧客体験の向上を常に考える

情報爆発社会なんてよく言われるように、実際情報もモノも溢れかえるようになってしまって純粋に購買するという行為は「選ぶ」という行為になってきていると思っています。類似競合が多すぎ。
ただえさえ「届けること」だけでも難易度が格段に上がってきているのに、それに加えて「選んでもらう」ことが必要。

だから今こそ見直されるべきなのが顧客体験の向上なのだと思います。

画像3

『共感で結ばれたインフルエンサーとの協働 ~インフルエンサー巻込み型マーケティングのススメ~』 #findmodel × 川島さん(株式会社SHIBUYA109エンタテイメント)との対談にて、「PRがうまくいけば成長するかというとそうではない。すぐに終わるもの、長く続くものはある。なにがロングヒットに必要なのか?という問いに対しての現状の仮説は""商品のコアバリューが良いこと+SNSを用いた山の作り方が見えていること"。」との話もありました。

こちらのセッション『イノベーションを諦めない・・・経験者が語るSI(Sustainable Innovation)の作法』とっても興味深いです…聞きたかった。こちらについてはツイート主の方がnoteもまとめてくださっています。👇

・イノベーションが大安売りされている時代の中、本当のイノベーションとは"サステイナブルな"イノベーションである。

UX > KPI:サステイナブルなイノベーションのために必要な考え方の一つ

・UXの指標は何? → センターピン(1番大切なとろ)を決めて全員で共通認識を持つ。例えば、「幼稚園児でもわかるアプリにする」など。

・新規事業においても短期での売上を求められるが、どう対応しているの? → 短期で売上を出すのはやはり難しい。別のKPIを設定し、後から売上はついてくるというストーリーを設計することが大事。例えば、マーケットからの期待値をKPIに設定することも可能。
UXを指標にすることで目めざすべきところが"良い意味で"曖昧になり、そこに向かって具体的な意見が飛び交い続けることで結果としてサステイナブルなものになっていくのかなと感じました。

KPIを指標とするのではなくUXを指標にする、というのは目から鱗。そして超的を得ています。手段が目的化しがちなObjective設計もしっかりと顧客に向かせるのが本質的な設計ですね。


モノのためでなく、体験のために動く

画像4

これは「りょうくんグルメ」で有名なインフルエンサーりょうくんと #findmodel さんのセッション『飲食・食品の行列請負人「りょうくんグルメ」が語るヒットを生み出す企画とPR手法』を聞いて。
モノの消費からコトの消費へ移りつつあるという話はどこかしこで聞きますが、りょうくんのバズ戦略を聞いていてもその傾向は顕著だなと感じ取れました。

画像5

たくさんのファンたちがりょうくんを真似た投稿を寄せているのを見ると、一見食べ物を食べに行ってそのついでに写真を撮っている 食べ物 > 写真 という図に見えます。が、実際は 写真 > 食べ物。りょうくんと同じ構図で写真を撮る ということがひとつのイベントで、そのイベントのためにファンたちは動き思い出を作りに行く、というイベントドリブンな消費行動がある と聞きなるほどと思いました。写真撮影してSNSへアップするのもひとつの消費とのこと。

りょうくんがバリバリのマーケター脳なのもさすがだなぁと。
プレイヤー兼マーケターだからこそ、「自分ごと」で考えて即アウトプットできるのは強いですよね

#adtechtours でもこんな話が。ユーザーがどんな体験を埋めるか、はやはりキーポイントみたいです。


クリエイティブとAI

株式会社バベル(@babel_inc_)さまのブースであったセッション『「広く告げる」の先へ。〜AIにはマネできないクリエイティブ』は、私自身クリエイティブが本業なだけあってとっっても興味深かったです。

「広告のビジネスモデルは近年破綻すると思っている」と、ADKクリエイティブ・ワンの松田さん。面白かったトピックを抜粋して紹介します。

広告はどこに行こうとしているのか?

広告の仕事はAIができることとAIができないことの二極化が進んできているとのこと。

どう見せたら効果があるのか、などのビッグデータが蓄積されているプラットフォーマーがとにかく強い。効率よく効果高く広告を作るのはAIの仕事。太刀打ちできなくなるかというとそうではなくいずれ同質化していくのでは。

人の心を動かしてブランドとの絆を築くのはAIにはできず、人だからこそできること。こここそ企業やブランドが生きる道なのでは!

と。

AIができること、できないことのこの整理もすごくわかりやすかったです。

画像6

AIの台頭を「AIに仕事をとって代わられる😱」と悲観するのではなくて、「ここはAI君の得意分野だからこの仕事は任せる。君が不得意な部分は俺たちに任せろ😉」とAIと信頼関係を築いて共働する未来を感じました!(そうなったら素敵だなぁ)


クリエイティブをする人間に求められる力

松田さんは以下の二つが重要なのでは、と仰っていました。

経営層との対話力
「こういう経営だから、こういうブランドだからこのようなものを創るべきなんじゃないですか」と対等に経営者と対話ができる能力
ストーリーテリング力
タッチポイントが複雑化しているなかでどう共通のイメージを形成するか。
・強いブランドミッションの策定
・ミッションに基づいた各タッチポイントでの体験設計
を一貫して構築できる能力

これは本当に思います。

「言われて創る」ことができるクリエイターはごまんと居るので、創る以前にブランドを理解し、解釈し、共通認識を築くという対話を行えるかどうかがこれからのクリエイターにはすごく大事だと実感しています。
(私もそこにはとても注力していて、「共創(Co-Creation)」をベースにブランド構築も含めたデザインのお仕事を最近は行なっています。)

また、クリエイターと一緒に仕事をするクライアントさん側にも、共創の感覚はぜひ持っていただきたい、とも。
クリエイターはエスパーでも魔法使いでもありません。語ってもらわなければわからないことはたくさんあります。お互いの共通認識を築くというところをすっ飛ばして「作って!」と丸投げするクライアントさんに当たると、うーん、一緒にお仕事したくないな、と感じてしまうのが本音だったり。

(余談ですが、私がデザインを学んでいる東京藝大は良くも悪くもマーケティングとは一切離れた独創的なアート(自己表現)に近いクリエイティブを重んじている世界で、「"モノづくり"ばっかりしてるデザイナーの存在意義ってあるのだろうか?」という葛藤を大学では個人的に感じています。松田さんのお話を聞いてよりその葛藤が強くなりました。

私は社会とアート両翼をつなぐ"コトづくり"をしたいですし、私にとってのアートはデザインのための手段でしかないなと再考🤔…社会を考えずに自己表現に没頭できるからこそ生まれるクリエイティブもある、という環境メリットはあるんですけどね)

…話がそれました。

ストーリーテリングがうまくいっている事例がバルミューダさん。

各地で実際に焼いて体験をしてもらうイベントを開催したり、開発の裏話や専門家との共同開発など「世界一おいしいトースト体験」というWHYを徹底的に貫き徹底的に広げ成功したようです。


画像7

ストーリーテリングが大事という話はゴールデンサークル理論に基づいている、との言及もありました。理論について詳しくはこちら。

サイモン・シネック氏著書『Whyから始めよ!』にも書いてあるみたいです。たいせいくん情報ありがとう!


これから、広告×テクノロジーの流れは避けられない

これからのBXをつくっていく上でテクノロジーの活用をしないとどうしても片手打ちになっていく。なんと、

・早ければ2025年でスマホがなくなる
・早ければ数年で有機ELの進化が起きる

…と言われてるみたいです。
ウェアラブル端末や溶けるデザイン/UIが善しとされていくにつれ、どんどんと没入型の広告形態が増えそうですね。そこでより動画広告などは勢力を増しそうな予感があります。


▼セッションのアーカイブはこちら。素晴らしいセッションでした、ありがとうございました。


気になるツイートまとめ

この考え方にはすっごくしっくりきます。顧客参加型の時代。

マーケティング=戦略策定、数値測定 …といったような、論理的機械的で冷たいイメージを浮かべる人も多いかと思います。アドテック東京での気づきはそれらを悉く打破するような内容ばかり。マーケティングとは「商売」であり、企業と人をつなぐ、とても重要かつ一次的な一要素だということを再確認させられました。

気になるnoteまとめ

同じくアドテック東京にいらした方々のnoteが見つかったので勝手ながら引用させていただいています。もし不都合ありましたらご一報ください!


学びまとめ

愛着、共感、信頼、誠実がキーワード
・ユーザー体験を生むための文脈は作れる
・そのプロダクトがあることでユーザーがどんな体験を埋めるか、までを設計することが大事
・AIと信頼関係を築いて共働する未来が来るかもしれない
・クリエイターに必要な能力は「経営層との対話力」「ストーリーテリング力」
・これから広告×テクノロジーの流れは避けられない
・わたしは「にんげん」を深く理解し、「こころ」に向き合うマーケターであるか


マーケティングの最先端に触れ、常に情報のキャッチアップを心がけて成長していこう…!というマインドがぐぐっと上がりました🙋‍♀️

関係者のみなさま、#adtechtokyo のハッシュタグをつけて発信してくださった参加者のみなさま、たくさんの学びをありがとうございました!来年のアドテック東京も楽しみにしています!


来たる12/23、#20代マーケピザ のイベントにも参加しますー!

毎度20代のマーケターに向けたテーマとなっており、今回は「"愛される"サービスの作り方」というテーマ。主催の株式会社ムーンショット代表すがけんさんと株式会社クラシコム代表の青木さんによるセッションがあります。

今回もtwitterでアウトプットしながら参加します!ピザもいただきます🍕

以前あっという間に満席になったのですがどうやら増席してくださったようで、なんとまだ参加受付しています!!
特に学生の方!500円という破格で参加できますので、ぜひ一緒に参加しましょう〜


それでは今回はこのあたりで。
お読みくださりありがとうございました🎅🎄

この記事が参加している募集

イベントレポ

最後までご覧くださりありがとうございました。 活動に応援いただけると、とっても、とっても嬉しいです。サポート費用は研究費に充てさせていただきます。