私は自己免疫疾患の一つである橋本病（慢性甲状腺炎）に罹患している。実は、1型糖尿病患者に最も多い自己免疫疾患は、自己免疫性甲状腺疾患だとされている。
私はチラージンを服用している。長年飲み続けているのだが、最近になってこの薬の使用はなかなか厄介だということがわかってきた。季節によっても甲状腺ホルモンの値が大きく変化することがある。薬の量もそれによって変化させたほうがよく、その適正量というのがなかなか難しいのだそうだ。
毎年、春先になると検査結果に変動があるような気がしている。2月の診察時の測定値から「チラージンの量を増やしましょう」と言われて、以前よりも多く飲み始めた。
それからしばらくして、何かの拍子に胸の痛みが起きることがあった。
すぐにおさまるものだったが、そういえば薬局で「動悸がしたりしませんか」と尋ねられたことがある。それはチラージンの副作用だった。
次の診察の際に私がそのことを告げると、主治医は「じゃあ、元の量に戻しましょう」とすぐに薬の量を変更し、「これでまた様子を見ましょうね」とのことだった。そして心電図の検査をしたほうがいいとも言われた。

明日は、会社の健康診断である。これまで心電図で異常が出たことはない。
だが、医師にこれまでの経緯は伝えたほうがよさそうだ。
私は食材を宅配で届けてもらっているのだが、今夜はグレープフルーツを食べた。食べたあとに失敗したことに気づいた。
明日は健康診断だ。尿検査に悪い影響があると。ビタミンCを摂るのは禁物だった。知っていたのに、後の祭りである。これも言い訳しておかなければならない。

なんとか無事に健康診断をクリアできるように願いながら今夜は眠ることにしよう。