友人が「思い出してね」と言ってくる

平成最後のって言い回し、あんまりピンときてなかった。
聞くの疲れちゃってたのかな。

なのにふらっと入った喫茶店で、なんの変哲もないチキンピラフを食べて紅茶を飲んでいると「あれ?これがいわゆる“平成最後”のランチになるんだ」なんて気づいて思わず口に出してみる。

店主のおばあちゃんがテレビを見ながら昭和から平成に変わった時の話をしている。置かれている本は十数年前に出版された古雑誌。壁には私が生まれた年に撮られた写真が貼ってある。

時代はいろんな理由で分断されながら、記憶をたくさん抱えて、それぞれの日常を続けていく。元号が変わったところで、ただそれだけなんだけれど。

ちょっとしたお祝いモードになったことの良い点と言えば、くっきりと今日のことを思い出せることかな、なんてつけ合わせのサラダをかじりながら思う。

目の前の友人が「思い出してね」と言ってくる。
反射的に「思い出してね」と言い返す。
いつ?と思いながら。

今日を思い出した時、お互いなにしてるのかな、なんて思いながら。

とつぜん、友人が「イラストとか描かないの?」と言うので、描くよ、描くよと言って残した今日の記憶。

次の時代では、平成にやりきれなかったことたちが叶いますように。
やりきれなかった思いをした人たちが、のびのびと生きていけますように。

それぞれの毎日の幸せをかみしめて、理不尽で悲しい思いをなるべくしないで生きていけますように。つらかった日も、わかりあえなかった日も、自分を、相手を、許しあえますように。

そして、それをなるべく毎日思い出せますように。

令和になっても、よろしくお願いします。


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