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#265 動画で見る水の都ベネチア

世界遺産に登録されているイタリアの水の都ベネチア。
毛細血管のように張り巡らされた水路、地中海沿岸の都市特有の白い壁と赤茶色の屋根の建物、歴史的な建造物などが美しい景観を生み出し、世界中から観光客が訪れる地域となっている。

幻想的な街並みのベネチアは、さまざまな映画やアニメなどの舞台となっている。「スパイダーマン ファーフロムホーム」や、ONE PIECEのウォーターセブン編、昔のポケモンの映画、「水の都の守り神」などもベネチアを舞台としている。

都市としてのベネチアの誕生は5~6世紀ごろ。ゲルマン人の侵攻から逃げのびた人々が、葦(あし)の生い茂る湿地に集落を築いたのがベネチアのはじまりとされている。

ベネチアは所謂「潟湖(せきこ)」で、遠浅の湿地が広がっていた。そこに移り住んだ人々は、深い場所を水路に、浅い場所を居住地として都市を発展させていった。

街の土台として大量の丸太を湿地帯に打ち込み、その上に都市を築いていることから、「ヴェネツィアを逆さにすると森ができる」とまで言われている。

街の中央に流れている全長約5㎞の運河、「カナールグランデ」によってベネチアの都市は二分されており、4つの橋によって結ばれている。

街の中での移動は徒歩か船。迷路のような街の細い路地が多いベネチアでは、自動車や自転車での移動が禁止されている。

そんなベネチアを悩ませているのは、「アクア・アルタ」と呼ばれる高潮被害だ。満潮・低気圧による高潮・シロッコ(アフリカからの風)に吹き付けられることによって、ベネチアの水位が移動が困難なほど上昇することがある。近年では地球温暖化の影響も懸念されており、さらに地下水のくみ上げによる地盤沈下も進んでいることから、水の都が水没する回数は増えているという。

一方、干ばつによって水不足になり、運河が干上がる事態が発生することもある。2023年にも干ばつ被害が起こった。

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【参考】


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