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「ポータブルスキル」ってまとめ方に違和感があった話

こんにちわ。fgo愛の強い教育担当です。
今日も人を育てるぞ!(定期)

先日、知人と話していた際に、このワードが出てきました!
「ポータブルスキルを会社のスキルマップに入れているよ!」

恥ずかしながら、「ポータブルスキル」という言葉を初めて聞いてびっくりしたので、さっそく調べ、言葉の意味を考えてみました。
早速ですが、このnoteでの結論、必要なスキルは正しく伝えましょう、になります。

1.ポータブルスキルの背景

はじまりは平成25年に出た厚生労働白書だと考えています。
サブタイトルは「若者の意識を探る」。厚生労働白書で初めて「若者」をテーマにした白書になります。(若者は15歳~39歳までが対象です。)

白書では、若者がチャレンジできる社会をめざすために、若者の意識と企業間のミスマッチを減らすべきと提言されています。その手段として、キャリア教育等の支援策が生まれました。

そして、平成26年にキャリア関係の企画競争が厚生労働省に計14件掲載されました。例年と比べて、2倍近くの公示数。本気度が伺えます。

※上記グラフは、厚生労働省のデータをもとに筆者作成

そして、一般社団法人人材サービス産業協議会が厚生労働省の委託を受け「キャリアチェンジプロジェクト」というプロジェクトを発足させます。
そして、転職希望者と企業間のアンマッチをなくすために
マッチングフレームワークを作ります。このフレームワークの1つにポータブルスキルが入っています。

2.ポータブルスキルとは

キャリアチェンジプロジェクトでは業種や職種が変わっても強みとして発揮できる持ち運び可能な能力と定義されています。
内容としては、「専門知識・専門技術」の他、「仕事のし方」(課題を明らかにする・計画を立てる・実行する)、「人との関わり方」(社内対応(上司・経営層)、社外対応(顧客、パートナー)、部下マネジメント(評価や指導))で構成されています。以下がその図解になります。

このポータブルスキルを活用するための研修もあります。受講対象は人材紹介や再就職支援会社で営業やキャリア・コンサルタントの仕事に携わっている中堅クラスの方ですが、採用をする企業の人事にも理解可能みたい、とのこと。

そして、自分でも勉強できるように、教材は公開されています。40~50代の求人者が対象ですが、全年代で活用できると述べられています。

3.所感

さて、ここまでがポータブルスキルの背景と説明になります。
使用用途としては、求職者と企業間でずれのないマッチングをするためでした。定義も存在します。
また、この定義を扱うスキルマップに入れる場合、ビジネスの規模感やメンターの有無等でさらに詳細化・言語化すれば、中途採用者をどの役職に入れるか、判断材料にもなりえるかと思いました。

では、本当に正しく使えていますでしょうか。

たとえば、素直さ、顕著さ、前向きさ...etc。これらは定義に入れてよいのでしょうか。
ポータブルスキルという言葉自体、人によってふり幅が大きく異なります。ぜひ、「ポータブルスキル」という言葉で一緒くたにせず、具体的に説明すると、正しく相手に伝わります。

4.参考文献

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