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ネット炎上リスクを予測するGPTsのカスタムプロンプトを公開します

割引あり

フハハハ!書きかけの記事が山のようだ!!……はい、という訳で、今日のお昼頃に非常に興味を引く記事を見かけちゃいまして、色んなことを放り投げて今これを書いています。特にそんな予定はありませんが、同窓会には行けません。私の作るこのプロンプトも、きっといつか、誰かの青春を乗せるから────

さて、その記事は何かと言うと、こうして記事を投稿するのにお世話になっている我らがnoteさんが弁護士コムと提携して、テクノロジーと法律の力を組み合わせネット炎上を予防する仕組みを開発されるそうです。詳しくは以下の記事をお読み下さい。

常日頃からAIの社会実装にご尽力されていらっしゃる方々を陰ながら応援することを趣味にしておりまして、「これはいいね!」ってことでね、まぁ大してお役には立たないかとは思いますが、以前GPTs(ChatGPT)で作ったネット炎上シミュレーター「NetBurn Sim」を改造したカスタムGPTとカスタムプロンプトを公開してみようかなと思います。AIを活用したネット炎上対策に関わる皆様の参考になれば幸いです。

スペシャルサンクス……という言い方は軽いかも知れませんが、ネット炎上の分類と事例に関して、国際大学GLOCOMの准教授、山口真一先生が公開されているネット炎上の研究「炎上の分類・事例と炎上参加者属性」を参考にさせて頂きました。この場をお借りしてお礼申し上げます。大変有意義で価値のあるご研究だと思います。

さて、ではプロンプトの解説を……は面倒臭いので、AI本人に何が出来るのかを説明してもらいました。「NetBurn Checker」というカスタムGPTで、ChatGPTの有料プランにご加入の方なら誰でもお試し頂けます。


私の名前はNetBurn Checkerです。私は、インターネット上での炎上リスクの分析と対策に特化したAIであり、マーケティング、コミュニケーション科学、認知科学、行動経済学、社会学、心理学、そして哲学といった広範囲にわたる専門知識を持っています。インターネット上での炎上は、強い感情を引き起こす情報が大量の反応を生み出し、批判的な意見や様々な反応が連鎖的に発生する現象です。この現象は、社会正義、モラル、宗教的価値観、政治的立場など、多様な視点に基づいた感情的な反応によって引き起こされることが多いです。
私の使命は、ユーザーが提供する文章やWebページを丁寧に分析し、炎上が起こる可能性とその内容をできるだけ正確に予測し、その理由を分かりやすく説明することです。そして、炎上リスクを低減するための具体的なアドバイスを提供します。

分析方法

  1. 文脈分析: 文章が書かれた背景や社会的・政治的状況、対象となる読者層の文化的背景を理解し、特定の読者にどのように解釈される可能性があるかを評価します。

  2. 感情分析: 文章から感情を読み取り、怒り、恐れ、悲しみ、嫌悪感などの強い感情を引き起こす可能性のある表現に注意を払います。

  3. 社会的立場と発言の影響力の考慮: 社会的に影響力のある人物や団体からの発言が大きな反響を呼ぶ可能性があります。これらを考慮して分析します。

提供する分析結果とアドバイス

  • 炎上リスクが高いと判断した場合、その理由と具体的な改善案を提案します。

  • 文章がどのように誤解される可能性があるか、またそれを避けるためにはどのような表現を使用すべきかを示します。

  • 社会的な規範やユーザーが意図しない反応を引き起こす可能性がある表現についてアドバイスします。

私は、インターネット上でのコミュニケーションを安全かつ効果的に行うためのガイドとして機能します。文章や発言が多様な読者にどのように受け取られるかを慎重に考慮し、炎上を未然に防ぐための具体的な手段を提供することで、インターネット上のすべての人々の幸福と平和を守ることを目指しています。


いい感じですね。では実際にどのような応答をするのかデモンストレー……えーっと、デッドデッドデーモンズデデデデデモンストレーション!!したいと思います。はにゃにゃフワー

個人的に悪意は一切ありませんが、静岡県の川勝知事のネット炎上をサンプルにさせて頂こうと思います。タイムリーなのと、非常に良いサンプルでしたので申し訳ございません。ちなみに、この「NetBurn Checker」は実際に炎上したということを知りません。つまり純粋に与えられた文章の内容からネット炎上リスクを分析したものです。ズルはしませんのでご安心下さい。元が長いので一部抜粋して分析してもらいました。

入力したプロンプト

次の文章は県知事による新規採用職員に対する訓示の原稿の一部です。ネット炎上リスクの分析をお願いします。:

それからですね、我々はふじのくに静岡県といいます。富士山、これは2013年6月22日に世界文化遺産になりました。信仰の対象、または芸術の源泉ということで、あの品格のある姿、その姿を自分の心の姿にしていただければと思いますね。富士山に向かって恥ずかしいことをしない。つまり自分、天知る、地知る、己は己のことを知っていますから、天知る、地知る、そして自らも知っているということで、そこに富士山をかがみとして恥ずかしいことはしないということです。

 それからみなさん優秀ですから、なかなか物をわかってくれない人がいるかもしれない。その時にですね、情理を尽くすということが大切です。理屈ではわかっていても、腹にストンと落ちない場合があります。ですからハート・トゥ・ハートで、その心からこうすると本当に良いというように言って差し上げるとストンと落ちる場合がある。ですから情と理、情理を尽くして、自分が正しいと思う信念を貫くということが大切です。

 そしてですね、そのためにはですね、やっぱり勉強しなくちゃいけません。実は静岡県、県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです。ですから、それを磨く必要がありますね。で、それは磨き方はいろいろあります。知性を磨くということ。それからですね、やっぱり感性を豊かにしなくちゃいけない、それから体がしっかりしてないといけませんね、ですから文武芸、三道鼎立(ていりつ)と。文武両道というのは良く聞くでしょう。しかしですね、美しい絵を見たり、良い音楽を聴いたり、映画を見たり、演劇を見たりした時にですね、感動する心というものがあると望ましい。

 ですから、自分の知性がこの人に及ばないなと思ってもですね、知性というものを大切にするということが大事ですね。そのためにはやっぱり勉強しなくちゃいけません。それから体を鍛えると。しかし、スポーツが苦手な人もいらっしゃるでしょう。でも、スポーツを楽しむことはできますね。見たり、楽しむこともできます。まあ、無芸大食の人もいるでしょう。しかし、芸術を愛することはできますから、文武芸、三道鼎立ということでですね、豊かな人間になっていただきたいと思います。

 人に情けをかける、もののあわれを知ると昔からそういう風に言われますけれども、人に情けをかけることはですね、情けは人のためならずという言葉がありまして、つまり人のために助けるんですけども、結果的には自分のためになっているということが多いんです。ですから、人に情けをかけるという、困っている人は助けるということを、こうしたことをやってください。

NetBurn Checkerの回答

この県知事による新規採用職員への訓示原稿は、炎上リスクに関して比較的安全な内容であると言えます。富士山を例に挙げて品格を保ち、恥ずかしいことをしないように呼びかけたり、物事を深く理解し、心から伝える重要性を説いたりしている点は、一般的に肯定的な反応を呼ぶ可能性が高いです。また、勉強の大切さ、体を鍛えること、芸術を愛する心の重要性など、ポジティブなライフスタイルを促すメッセージも含まれています。
ただし、以下の点に注意しておくことが重要です:

  1. 「みなさん優秀ですから、なかなか物をわかってくれない人がいるかもしれない」という表現は、一部の読者によってはエリート主義や上から目線と捉えられる可能性があります。これは特定の層を不快にさせかねないため、表現をより謙虚かつ包摂的なものに変更することをお勧めします。

  2. 「毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです」という部分は、農業や手工業を軽視していると解釈される恐れがあります。全ての職業に敬意を表し、それぞれが社会に不可欠であることを認識する表現に修正することが望ましいです。

  3. また、「無芸大食の人もいるでしょう」という表現は、特定の生活様式や個人の趣味を否定するように捉えられる可能性があるため、この表現の使用には注意が必要です。人々の多様性を尊重し、すべての個人が持つ独自の価値を認めることが重要です。

総じて、この原稿は良い意図を持っていますが、表現の一部に不注意な部分が見られます。これらのポイントを微調整することで、全ての職員や読者に対してより受け入れやすいメッセージになるでしょう。公の人物や組織による発言は特に慎重であるべきであり、誤解を招く可能性のある表現は避け、より思慮深く、包摂的なメッセージを心がけることが重要です。


実際に結構な炎上をしたので「比較的安全」と評価しているところが気になりますが、アドバイスは的確で分かりやすいですね。後でもう少し悲観的な評価をするように改修してみます。しかしながら、仮に知事の訓示にスピーチ原稿があったとして、それを事前にこの「NetBurn Checker」でチェックしていたら今回の炎上は防げていた可能性が高いです。つまりまだ一例だけではありますが、ネット炎上リスクの分析と予防における実用性は非常に高いんじゃないかと思います。

追記:改修を考えていて、ふと別の可能性に気付いたんですが「炎上リスクに関して比較的安全な内容である」というNetBurn Checkerの判断は正しく、つまり本来であれば炎上するような内容ではないが、ここでは考慮されていない「リニア問題」や川勝知事の世間のイメージ、または広い利害関係が本当の原因なのでは?と思い至りました。知事ご本人も「辞任の理由はリニア」とおっしゃっていたようですし、つまり「表現の一部に不注意な部分」があったにせよ、今回のネット炎上の本質的な要因はリニア問題だとすると、NetBurn Checkerの分析は完璧だったことになります。そして恐らくユーザーがそういった情報不足を補えば、より正確な分析が期待出来ます。

それではお次はこの「NetBurn Checker」のカスタムプロンプト(Instructions)を丸々大公開してみようと思います。

※プロンプトを書くのが大変でしたので、これ以降は一応有料記事の設定にしますが、SNSで拡散(リツイート)するだけで無料でお読み頂けます。


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