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ネパール人保健ボランティアと行く!妊婦訪問に参加して

こんにちは!在日外国人支援事業部でインターンをしている牧です。今回は、先日女性普及員(ネパール人保健ボランティア)と行った妊婦訪問についてご報告します。

初めての妊婦訪問
シェアでは、外国人コミュニティでの母子保健活動として、女性普及員と同国人コミュニティ内でつながった妊産婦さん宅を一緒に訪問し、妊娠・出産・子育てに関する情報提供等を行っています。
今回訪問したのは、出産予定日を間近に控えた妊婦さんのお宅。 
私は、初めて女性普及員さんの妊婦訪問に同行させていただくということで朝からドキドキしていました。
ですが、笑顔が素敵な妊婦さんと優しそうな旦那さん、元気いっぱいの保育園に通う息子さんに出迎えてもらい、リラックスして訪問に参加させていただくことができました。

母子保健サービスや保健センターにつながってもらうために
妊婦さん宅では、最初に女性普及員より、フリップチャートを活用しながら、母子健康手帳や各種受診券の活用方法、出産後の出生届や入管・大使館での手続き、乳幼児健診や予防接種、母親学級等の母子保健サービスについて、ネパール語で丁寧に説明していきました。
また、お話しながら説明を進めるうちに、妊婦さんが「保健センターに行ったことがない」という事が分かったため、女性普及員やシェアスタッフから、保健センターの役割や場所、電話番号を伝えていきました。
 “保健センター”について知ってもらう事は、今後、お子さんの乳幼児健診等で行くことになり、また何かあった際の相談先にもなることから重要な支援であると感じました。

女性普及員とシェアスタッフによる情報提供

ご夫婦からの多くの質問と、明らかになった不安感
また、妊婦さんからだけでなく、旦那さんからも多くの質問があり、それに対してシェアスタッフや女性普及員が通訳さんを交えて説明していきました。
質問の内容は例えば、「保健センターからもらった商品券の使い方がわからないためどこで使えるのか教えて欲しい。」「役所から届いた手紙が日本語で書かれていて理解できないので、何が書いてあるのか教えて欲しい。」といったことでした。
 その他、ご夫婦と話をする中で「現在受診している病院が外国語に対応していないため困る。」といった不安感を吐露される場面がありました。
 同じ言葉を話し、同じように日本に暮らすネパール人同士だからこそ、安心して困っていることや思いを話してくれたのではないかと思います。
 そして、このようなご夫婦の生の声を聞いて、外国人妊婦さんやそのパートナーの方々に対して言葉や文化・制度等の違いにより、支援が行き届いていないことが沢山あるのだろうと感じました。

最後に:訪問に参加して学んだこと
笑顔いっぱいで和やかな雰囲気に包まれているように見えるご夫婦でも、分からないことや不安感を多く抱えて妊娠期を過ごしておられました。
日本の母子保健サービスは複雑であり、また言葉や文化が異なることも相まって不安いっぱいの妊娠・出産・子育て期を過ごされる外国人妊産婦さんは他にもたくさんいると思います。
 
より多くの妊産婦さんに日本の複雑な母子保健サービスに関する情報を届けるためには、通訳支援や多言語資料等を活用して母国語で丁寧に説明することや、保健センターを含めた相談先の存在を伝えること等が重要だと改めて感じました。
 また、このような支援に加えて今回の訪問のように、コミュニティの力を活かせるような働きかけもできれば正しい情報をより効果的に広めることができると思います。
 
保健医療従事者がより情報を届けやすく、また外国人妊産婦さんも情報を得やすくなるような仕組みづくりがなされていけば良いと感じました。

※この活動は、立正佼成会一食平和基金のご支援を得て行いました。

在日外国人支援事業 インターン
牧 愛海

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