シャーマンタクシー

シャーマンタクシー 

1.干渉する物質のようなもの
2.2点を線で結ぶ
3.3点でトラス構造を造る
4.次の平面を開きましょう!
 
 
1.干渉する物質のようなもの

 ・思考は波である。

 ある事象が起こった時にその人がどこに目をつけるのか?によって、人間の内側とでも言うべきか、思考の癖が表出して空間に波となり周りの人に伝播する。
そのお客様は豪邸に住まわれている。何度かお乗せしているがイライラを探すことに日々情熱を傾けている。いわゆる「怒りたい人」だ。別段私の指示に従えってわけでもない。たった2つ、押しボタン信号に引っかかっただけでため息をついて独りごととも同意を求めるでもない微妙な声量で、「ああ、まただわ ツイてないわね」と話す。
 私も初めはなだめていたのが、そのうち乗せてる間だけ我慢すればいいと考えるようになった。イライラの原因は、お金に恵まれすぎているかコミュニケーション不足か。自分もお金がたくさんあった時にイライラを探した過去があった。ああ、鏡のように見せられているんだな今後気をつけよう。そんなことを考えながら次のお客さんを探す。うーん、まだ引きずっているなぜかあのお客様の思考がへばりついてくる。違うことを考えても引っ張られる。ここには物質のようななにかが乗っている。思考波発信装置と仮命名して、分析に入る。

これは物質ですか? いいえ。質量はありますか? はい。さわれますか? いいえ。 
属性としては主ですか副ですか? 副。

 副と唱えた途端に思考発信装置が溶け出した。アレ、ちょっと待って、アレ、、、溶けていくと同時に干渉が融和に変化する。私のフィールドに同化し始めている。アッラーーーーこれは止められんぞ。。。覚悟を決めると同時に思考発信装置は泡のように空間に消失した。

 ・目線の正体。

 同じ会社の仲間、ドライバー同士で挨拶をし合う。お決まりというか、新旧車のタイプは違えど、ある層での周波数帯というか目線で会話することも多くなる。同じ車のはずなのに誰が運転するかで質感とでも言うべきか、個体が変わってくる。やっぱりあの人だったかと近づいてきて答え合わせをしたり。

「フッフフッフ フフッーン♪」声が聞こえる。ああ、あの声はエフさんかな、漏れまくってる人というかキャラ勝ちだよね、愛されてるムードメーカー、まぁキャラが独特なんだ。
 少し下り坂で左に緩いカーブがある。コーナーを曲がってくる。
「ブォンブオン ブブンブ ブーーーン」
やっぱりエフさんだった。跳ねるアクセリング 小刻みのリズムを使う運転 ハンドリングはタイヤの状態を知るためにかなり緩く握っているだろう。浮いているように走る。
顔が見えてもいないのに分かるの何でだろうなって。
交差点で曲がった時に、ある種の気配を感じて曲がり終わった交差点のラインで見ると、やっぱりあの人だったとか、新しく入った人でも車からオーラがはみ出しているというか。本人苦労するんだろうな、、、なんて考えながら、個体のフィールドについて、分析に入る。

これは物ですか? いいえ。声ですか? はい。物質のようなモノですか? はい。
人間個体に付属しているモノですか? はい。人は肉体とモノで構成されているとでも? はい。各人間が出す波動層というか、感じるフィールドのようなモノが確認できます。
人の肉体からはみ出しているモノ。
プリン体フィールドと仮命名しておこう。


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