見出し画像

初めてショートショートを書いてみた

カラフルな自動ドア



カラフルな自動ドアが発明された。
この発明のお陰で、ガラスにぶつかる人が減った。さらに、ガラスの色がお店の混み具合によって変化するように作られており、人々はお店に入らずとも空いているお店を選べ、長時間暑い日も寒い日も外に並ぶことがなくなった。
これは便利だと話題になり、世界中、ほぼ全ての自動ドアのガラスがカラフルになった。
その数年後の20xx年、世界はIT革命が起こり、人々は生活の全てを液晶タブレットや音声、脳波などで行うようになった。
しかしそのせいで、目や脳を酷使しすぎた人類はカラーライトカットメガネをかけ、強い色を遮らなければものを見ることができなくなってしまった。
色が認識できなくなってしまったので、カラフルな自動ドアは人々にとって、ただの透明のガラスに戻ってしまった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?