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この世界は裕福で寛容であり、際限がない

あなたはとても美味しいコーヒーを淹れるコーヒー屋さんです。

小さなお店を持っています。
豆は信頼できるお店から買っています。
来てくれるお客さんも素敵な人ばかり。

そのお客さんの一人が
「実は僕、コーヒーを使ったデザートを作っているんです」と言います。
あなたの店にはデザートはなかったので、
「じゃあ、デザートをお店に置いてみませんか」とワクワクしながら提案します。
そしてあなたのお店にデザートが置かれるようになります。

ある日、あなたはデザート屋さんにこう言われます。
「僕も豆屋さんからコーヒー豆を仕入れることにしたんです」
あなたは少し思います。
(なんで自分に相談してくれなかったんだろう。あの豆屋さんとは自分のほうが付き合いが長いのに…)

あなたには夢があります。
繋がりのあるコーヒー店に集まってもらい、フェアをやるのです。
でも、まだ実行できずにいました。
ある日、デザート屋さんがあなたに言います。
「僕、コーヒーのフェアをやりたいんです。一緒にやりませんか?」と。
あなたはまたモヤモヤします。
(それはずっと自分が温めていたアイデアなのに、どうして彼がやるんだろう?)
(豆屋さんだって、自分のほうが付き合いが長かったのに…)
まるで自分のモノを盗られたような気分です。

あなたはだんだんデザート屋さんが疎ましくなっていきます。
お店は今まで通り、いや、むしろデザートのおかげで女性客が増えました。
豆屋さんも言います。
「彼のおかげで売り上げが伸びたよ、このお店も繁盛しているし、みんなで楽しいことが出来たらいいね」と。
みんな嬉しそうなのに、自分は嬉しくない。コーヒー屋さんはだんだん暗い気分になっていきます。
デザート屋さんは新作をどんどん試作しては販売しています。今ではコーヒー屋さんの他に違うお店にもデザートを納品しているようです。

想像してみてください。コーヒー屋さんはこの後、どうなるでしょうか?

暗い気分のまま、お店にもやる気が出なくなってしまうでしょうか。
それとも、豆屋さんの言うとおり、みんなで楽しいことをしたらい良いんだと気づいて元気になるでしょうか。

この分かれ道のポイントがあって。

この世界は裕福で寛容であり、際限がない

ということに気づくかどうかかなと。

実はデザート屋さんは、あなたがより裕福になるかどうか(お金という意味だけでなく)のメッセンジャー♡
決してあなたから何かを奪い取るために現れたわけではないんです。

実際お客さんは増えているし、豆屋さんの豆も今まで通り仕入れられているし、念願のフェアも出来ます。

でも、人は時々、実際目に見えている現実ではなく、自分の中の不安や妄想を現実に仕立ててしまう。

コーヒー屋さんみたいな気分になることって良くあることだと思うのです。でもね、

この世界は裕福で寛容であり、際限がない

そのことさえ心の片隅に置いておけば、豆屋さんみたいに喜びを享受して楽しんでいけるのかなって思います。

最後まで読んでくれて、ありがとう!
では、また!

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