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香具山は畝傍山が愛おしいと言って…

今日は赤坂にある双子のライオン堂さんに「よみたい万葉集」原画展に行ってきました。

とにかく可愛い原画!

もちろん本も買いましたよ(ポストカードも)

可愛いだけじゃないのです。声に出して「詠む」ためのコツや、万葉集をより楽しめるようなコンテンツが盛りだくさんの濃ゆーい本でした。合間に挟まれる「万葉新聞」もとても面白い!
オススメです♡

さて、この万葉集モードのまま、歴史シリーズというか万葉集シリーズということで書きますね。  

実は「藤原京」という名前は近代になって付けられた学術的な名前で万葉の時代、人々は藤原京のことをこう呼んでいました。

新益京(あらましのみやこ)

(※藤原宮(ふじわらのみや)という呼び方は天皇のいる御座所のみそう呼ばれていたみたいです)

それまで都があったのは、飛鳥宮(浄御原宮)ですが、そこよりも”新たに益された(増された)都”ということで、新益京(あらましのみやこ)と呼んでいたそうですよ。シンプル〜。
でも、なんだか響きがいいですね。

そんな新益京(あらましのみやこ)の周りを三角の形で大和三山(天香久山、畝傍山、耳成山)が囲んでいます。

三角…三角形…三角関係。
そう、万葉時代の有名な三角関係といえばアレですね(唐突)。

新益京(あらましのみやこ)を造営し始めたのは天武天皇(大海人皇子)ですが、その大海人皇子と兄である天智天皇(中大兄皇子)は一人の女性をめぐって三角関係を繰り広げております。
絶世の美女で歌人の額田王です。

そして中大兄皇子のこんな歌が万葉集にはおさめられています。

香具山は 畝傍ををしと 耳梨と 相あらそひき 神世より かくにあるらし 古昔も 然にあれこそ うつせみも 嬬を あらそふらしき

(かぐやまは うねびおおしと みみなしと あいあらそいき かみよより かくにあるらし いにしえも しかにあれこそ うつせみも つまを あらそうらしき)


(訳)香具山は 畝傍山が愛おしい言って 耳梨山と争った 神代からそうであるらしい 昔からこうだったのから いまでも一人の女性を二人の男性で争うんだね

一人の男性を二人の女性が争ったという解釈もあるそうですが、わたしは中大兄皇子、大海人皇子、額田王の三角関係のほうが萌えるので(やめなさい)こっちをご紹介してみました。

最後まで読んでくれてありがとう!
では、また!

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