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日本全国の郵便局を運営する日本郵政(ゆうちょ銀行・かんぽ生命)の収益は?

日本郵政にて、郵便料金の値上げが発表されました。

どこの会社もコスト増で大変ですね。今回は日本郵政の事業構成と利益などを見ていきたいと思います。

日本郵政グループ(日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命)の株主構成は?

日本郵政グループは政府が株式保有義務を持つ特殊な会社です。

かんぽ生命 2023年3月決算資料

日本全国の郵便局を運営する日本郵便は、日本郵政が100%株式を保有しています。

そしてゆうちょ銀行とかんぽ生命の金融2社は2007年に郵政民営化で民営化、その後に上場されました。こちらの金融2社は上場はしていますが、日本郵政がいまだ大きな議決権を保有しています。

またゆうちょ銀行やかんぽ生命は日本郵便とは別会社になっているのですが、その営業窓口は日本全国の郵便局です。従って、日本郵政との関係が切り離されたわけではありません。

日本郵政 郵政民営化法の改正でこうなる

ゆうちょ銀行とかんぽ生命は郵便局ネットワークの利用手数料を払っている

ゆうちょ銀行やかんぽ生命は、郵便局の維持に必要な費用を負担しています。

かんぽ生命 2023年3月決算資料
ゆうちょ銀行 2023年3月決算資料

ただかんぽ生命の決算説明資料を見るに、その費用負担(委託手数料・拠出金)は徐々に減少しているようです。またゆうちょ銀行側でも費用負担が減少しているように思われます。

※ゆうちょ銀行の2023年3月決算説明資料では、日本郵便への委託手数料は今年度分と前年度分しか記載がありませんが、委託手数料が含まれている経費の項目「物件費」は徐々に減少してます。

日本郵便の郵便局窓口の営業利益は

では日本郵政の郵便局窓口事業の資料を見てみましょう。

日本郵政 2023年3月決算資料

日本郵政側の受託手数料(収益)は徐々に減少しているようです。

減少した受託手数料の分、人件費や経費を削減して、営業利益を確保しているようです。

郵便局の運営はなかなか厳しい状況にあるのが良く分かるかと思います。

日本郵政の純利益と株価の推移

最後に日本郵政の純利益と株価の推移を見てみましょう。

日本郵政 2023年3月決算資料
Yahooファイナンス 日本郵政

日本郵政の純利益は大きく増加することはありませんが、大きくマイナスになることもありません。

株価は上場直後は上昇しましたが、その後は下落して、現在は1200円くらいで落ち着いています。

いかがだったでしょうか。郵便局の窓口はなかなか厳しい状況にありますが、しかし潰れる可能性も低い事業と思われます。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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