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#9 アルゼンチンのソウルフード「ドゥルセ・デ・レチェ」を北海道標津町で

こんにちは!西南学院大学、勢一ゼミの井上と西本です。

福岡の大学生が北海道標津町の漁業関係者、農業関係者へのインタビュー企画第1弾!

本日は、標津町で酪農と「北海道ミルクキャラメルクリーム」の製造・販売をされている、アルゼンチン牧場みるく工房の小松さんご夫妻にインタビューさせていただきました。

「北海道ミルクキャラメルクリーム」の製造のこだわり、6次産業化のきっかけ、アルゼンチン大使館との関わりなど、様々な貴重なお話をしていただきました!

zoomでのインタビューの様子


小松さんは現在、北海道標津町の牧場(東京ドーム約11個分の面積)で、約50頭の乳牛を飼育しています。
また、搾りたての牛乳で「北海道ミルクキャラメルクリーム」を製造・販売しています。

牧場の様子


北海道ミルクキャラメルクリーム


そして、こちらのキャラメルクリームは標津町と西南学院大学のコラボフェア(11月20日〜24日)で、販売する「キャラメルアップルフラッペ」にも使用させていただきました。
西南学院大学のライブラリーカフェで販売するのでぜひ飲んでみてくださいね🐮(¥450 割引価格)

キャラメルアップルフラッペ

ミルクキャラメルクリームのまろやかな甘さと、つぶつぶとしたりんごの果肉がとってもおいしいです!


①なぜアルゼンチン牧場みるく工房という名前?


アルゼンチン牧場みるく工房という名前ですが、「なぜアルゼンチン?」とみなさん疑問に思ったのではないでしょうか。

実は、こちらのミルクキャラメルクリームは、アルゼンチンのソウルフードなんです!!

アルゼンチンではミルクキャラメルクリームではなく、『 Dulce de leche(ドゥルセ・デ・レチェ)』と呼ばれています。
ドゥルセ・デ・レチェとは、スペイン語で「牛乳で作ったお菓子」という意味だそうです。

小松さんの奥様はアルゼンチン出身で、日本に来てからもよくドゥルセ・デ・レチェを買っていたそうです。
そこで、ご自身が酪農をされていることから、ドゥルセ・デ・レチェを作ってみたそう。すると、予想以上に上手くできたので、「北海道ミルクキャラメルクリーム」という名前で商品化したそうです。


②搾りたての生乳でつくる!煮詰める時間はなんと4時間!?

ミルクキャラメルクリーム主な材料は搾りたての生乳とグラニュー糖。
それらを専用の鍋でじっくりと煮詰めます。
煮詰める時間はなんと4時間!
出来上がりは目で見て、コップテスト(コップから垂らすテスト🫗)をして見極めます。
煮詰める時間は5分の違いで全く違うものになってしまうというので、少しも目が離せません。眠気との戦いなのだそうです!笑

4時間煮詰めて、たった5分の差で変化するミルクキャラメルクリームはとっても繊細ですね。
たとえ出来上がりに少しの差があっても、その差も楽しめそうです☺️

また、牛乳には夏と冬で味に違いがあるそうで、この違いも煮詰める時間に影響するようです!

牛乳の味は、夏はあっさりした味わいで冬はコクのある味わいなのだとか。
理由としては、夏は乳牛が放牧されているため、青草を餌にして、冬は牛舎で飼育するため、干し草を餌にするからなのだそうです。ちなみに、秋は青草と干し草の両方を餌としているので、中間の味になるそうです。

とても面白いですね!
福岡に住んでいる私たちは全く知りませんでした。ぜひ違いを体験してみたいです。


③濃い色と艶、そしてなめらかさを追求。

艶やかでとろっとして、とってもおいしそうなミルクキャラメルクリーム。

作っている様子

実はこの濃い色と艶、なめらさかになるまでには数々の努力があったのです。

艶を出すためには煮詰めすぎないように気をつけているそう。数分煮詰めすぎるだけでざらついてしまうため、見極めるのが大変なのだそうです。

砂糖の種類についても、砂糖の甘さと牛乳とのバランスを取ることに苦労されていたようで、きびざとうを使ってみたり、ザラメを使ってみたりと試行錯誤を繰り返していたそう。現在ではグラニュー糖を使われているとのこと。

また、アルゼンチンでは凝固剤を入れるようですが、それを使わずになめらかさを追求しています。

今回、私もフラッペを試飲しましたが、さっぱりとした甘さですごく飲みやすいという印象を持ちました。やはりこのような点にもこだわりがあったということを教えていただき、非常に興味深かったです。

そして、材料に保存料と着色料、人工甘味料などを一切使わず、無添加な商品に作り上げることも小松さんのこだわりです。

無添加にすることによって素材本来の味を感じやすく、搾りたての生乳の味を楽しめますね🥛

④農業、第6次産業をはじめたきっかけ、大変だったこと

小松さんはもともとサラリーマンだったそうなのですが、「自分で生み出した利益は自分や家族のために使いたい」、「自然の中で生活したい」という思いがあったことが、農業をはじめるきっかけになったそうです。

さらにそこから、「牛乳だけではなく、他にもいろいろなことに挑戦してみたい」という思いも強くなり、それが第6次産業をはじめるきっかけになったというお話もいただきました。

ちなみに第6次産業とは、農業や漁業といった第1次産業を担う方たちが、自ら加工(第2次産業)や販売・サービス(第3次産業)を手掛ける経営形態のことを指します。

もちろんそれも簡単なことではなく、特に当時の標津町では第6次産業の前例がなく、さらにミルクキャラメルクリームの販売そのものにも前例がなかったそうです。そのため、保健所に提出するマニュアルの作成には苦労したとおっしゃっていました。作成にあたっては、様々な方のマニュアルを参考にさせていただいたとのことでした。

このお話からは、私自身も勇気をいただきました。
「新しいことに挑戦する」というのは簡単なことではないと思います。
私も、将来の夢のために一歩を踏み出せるように頑張りたい。
そう感じることができました。

⑤アルゼンチン大使館、現地の方との交流

大使館との交流は、アルゼンチン牧場で「ドゥルセ・デ・レチェ」を販売するにあたり、アルゼンチンに関連する言葉を使ってもよいかどうか問い合わせたことをきっかけに始まったそうです。

そこで、ミルクキャラメルクリームを大使館へ送ったところ、「とてもおいしい」と大好評で、さらに大使館側からも「アルゼンチンの食品を日本に広げてもらえることはすごく嬉しい。ぜひ協力させてほしい」といった言葉もあり、より交流が深まったとおっしゃっていました。

また、実際にアルゼンチンの協議会に参加したり、専門家の方とのテストを行ったりなど、現地の方々との多数の意見交換を経て作られていったそうです。やりとりの中には、化学的かつ専門的な内容も多く含まれていたそうで、それを理解して日本語に翻訳することにも苦労したそう、、、

そうした困難を乗り越えた末に、なんと!大使館のチャリティーイベントにて、大使が岸田裕子首相夫人にこのミルクキャラメルクリームを紹介していたそうです!!

このお話には、私たちもすごく驚きました。
一つの商品に様々な人が関わり、エピソードが生まれ、そしてその魅力が伝わってゆくのですね。。

今回のコラボフェアでも、たくさんの方にフラッペを飲んでいただいて、福岡にも魅力を届けていきたいと考えています。ぜひ、このような背景があるということを心に浮かべながら飲んでいただけると、私たちもとても嬉しく思います✨

⑥小松さんから見た、標津町のよさ

標津町は気候も安定しており、平らで広い土地が多いそうです。トラクターでの土地の整備も進みやすく、作業が捗ったとおっしゃっていました。また、農業への助成金も手厚く、農協からも干渉が少ないため自由度の高い活動ができるというお話をいただきました。

また牧場に差し込む夕焼けはとても美しいそうで、仕事の手を止めてつい見入ってしまうほど綺麗だそうです。


牧場に差し込む夕陽です🌇
ここでしか見られない景色ですね

そしてやはり漁師さんとの距離も近く、鮭を貰ったりといった交流も盛んであるとおっしゃっていました。

私たちは福岡に住んでいますが、このような交流をするような機会はほとんどありません。いろいろな人たちと交流ができて、人の温かみを感じられることも標津町の魅力のひとつなのだと思いました。

大きな鮭、私もぜひ貰ってみたいです!笑

⑦ おすすめの食べ方

まずは、ミルクキャラメルクリームとバナナとホイップクリームのトーストサンド!バナナとの相性は抜群なこと間違いなしですね~

ホットコーヒーや牛乳といった飲み物とも合いそうなメニューですね!
私は朝に甘いものが食べたいタイプなので、これはぜひ試してみたいです!

フルーツ類はバナナとの相性がピカイチだそうです!

また、市販のパイ菓子に挟んだり、ポップコーンにかけてキャラメルコーンにするのも良いそうです!お手軽にいろいろな楽しみ方ができるので、自分だけのオリジナルアレンジレシピを探してみるというのもまた面白そうだなと思いました。

食べ慣れたお菓子に少しアレンジを加えると、
いつもと違う新たな発見がありますよね😊

他にも、アルゼンチン牧場 みるく工房さんのホームページにて、様々なおすすめレシピが紹介されています。ぜひチェックしてみてくださいね。
https://dulce-de-leche.jimdofree.com/dulce-de-leche/

今回の記事では、アルゼンチン牧場 みるく工房さんのミルクキャラメルクリームについてたくさんご紹介をさせていただきました。インタビューで聞かせていただいた数々のお話の中には、我々のような大学生こそが学ぶべき点があったのではないでしょうか。

現在この記事を書いている私も、将来自分がどうなっているのか不安ではありますが、小松さんからのお話を聞いて、やはり「やりたいこと」というのが一つのヒントになるのだなと考えることができました。

自分が将来どうありたいかについて、もう一度考えてみるのもいいかもしれませんね。それが、今後の指針の一つになるのだと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事を踏まえて、標津町コラボフェアをさらに深く楽しんでいただけるととても嬉しいです!またお会いしましょう~



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