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なぜB級ホラー映画はフェスに行く男女がヤバい村に立ち寄るのか「豚首村」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(445日目)

「豚首村」(2018)
ダビド•C•ルイス監督

◆あらすじ
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男女4人を乗せてロックフェスに向かっていた車が山奥で突然故障。通りかかった男に案内されたのは“サンマルティ”という小さな村だった。携帯電話もつながらず、4人は村のモーテルに泊まることにするが、夜が更けるにつれて村人の挙動がおかしくなり…。(公式より引用)
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“ヤバい村に立ち寄った男女がとんだ目に遭う”

という何千回、何万回とこすり倒されている王道の展開で意外性やオリジナリティはほとんど感じられないスペイン発の作品です。

上演時間がおよそ80分と見やすい尺ではありますが本題に入るまでに40分以上かかるため、それまでに気持ちが切れてしまいました。

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“〇〇村”といえばホラー映画界のレジェンド清水崇監督による「犬鳴村」、「樹海村」、「牛首村」などの名作がありますが、その人気に便乗しようと海外の作品を邦題にする際に勝手に“〇〇村”と名付けることが多々あります。

今回の「豚首村」もまさにそれです。

原題は「sant marti」という本編に登場する村の名前で、豚の屠殺で生計を立てていたという設定とはいえ流石にちょっとあれですね。

他には「風鳴村」や「人肉村」等の作品も存在します。ちなみに「人肉村」は“ホラー映画を毎日見るナレーター”の記念すべき1日目に見ていました。

ところで

“立ち寄った先がヤバかった系”の作品といえば私はまず真っ先にイーライ・ロス監督の名作「ホステル」が思いつきます。

この手の作品はやっぱり「ホステル」のように前半からしっかりフリを作り、お客さんの気持ちを切らさないまま後半のエグい展開に持っていくのがベストだと思います。

ですがフォーマットだけなぞったB級ホラーは往々にして前半が退屈で、いざ見どころの後半に差し掛かっても視聴者の集中力は切れたままです。
今作も後半は生々しいグロ描写のクオリティがとても高く見応えがありましたが、前半は例に漏れず退屈に感じました。

主人公ポジションのフェデ(右)と親友のラファ(左)

殺人鬼たちに追われている状況にも関わらず悠長に己と向き合ってアイデンティティを確立した直後に殺される主人公のフェデ、エロ漫画くらいの量の精子を顔射されるおじさん、足が折れているはずなのにめちゃくちゃ走るヒロインのライア、どう見ても人形と分かるホルマリン漬けの赤ちゃん等など

おバカな展開や低予算クオリティが面白かったので逆にそっち方面に振り切った方が良かったんではないでしょうか。

ヒロインのライア(右)と友人のサンドラ(左)
ライアは歯の矯正装置のブラケットを装着したまま撮影に臨んでいます。なぜ裏側矯正にしなかったんでしょうか。

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