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高倉町珈琲-マーケティングトレース

今回はすかいらーくの創業者の1人、横川竟 会長が展開している喫茶店「高倉町珈琲」をマーケティングトレースしていきます。

パンケーキ美味しそう

4P分析

特に奇をてらったり、最新のビジネスを実践している訳ではなく。「商売の基本」とおっしゃっていたお客様目線を徹底して細部にまで反映していました。

徹底的なお客様目線

会長自ら、店舗に出向き、お客様の導線確認。細かい指導。新商品開発時に「会長の意見」=「お客様の意見」とコメントしていたように、日々常に顧客視点で物事を考えている会長。ストイック。

「売れて 喜ばれて 儲からない」 が 現状

高倉珈琲は理想を果たせそうか?の問いに、少し黙り込んだ後に「どうなるか分からない」と答えた表情が今の外食業界の市場の厳しさを物語ってるなと感じました。

コンビニ各社が惣菜を充実させ、イートインコーナーを拡張するように、外食の市場に目を向けると孤食が進んでいる状況です。

孤食 - wikipedia孤食(こしょく)とは一人で食事を取ることである。

高倉町珈琲は「食堂」ではなく「レストラン」というビジョンの通り、こういった「孤食」を推し進めるビジネスモデルとはまったく違う強みがあり、明確に客層やシチュエーションは分かれていく為、それらが商品展開・空間作り、戦略の差別化になっていくのだと思います。

「顧客視点」と「従業員視点」の共存

すかいらーくの店舗拡大の際に失われた「顧客視点」での失敗。今回の事業では「顧客視点」を更に進化させた「顧客視点 × 従業員視点」、それが内側に向けた施策として施されていました。

お客様だけでなく 働く人も喜ぶ外食

パート向け株分配制度
社員だけでなくパートの方も株が購入できる制度

社内フランチャイズ制度
基準を満たした直営店の店長は、既存店のオーナーとして独立出来る制度

ふるさとフランチャイズ制度
オーナーが育った場所で出店が出来る制度
立地、資金などに関しては本部が手助け

それらの内側に向けた施策が、結果としてお客様に向けた施策となり、「お客様だけでなく 働く人も喜ぶ外食」の戦略が成り立っていました。

所感

商売の基本、「顧客視点」を徹底する姿勢は非常に勉強になりました。実際に仕事をしていると、分かってはいても、徹底出来ていない瞬間は非常に多いです。

今回、なにより驚いた事が76歳?!で高倉町珈琲を創業している事。自分が76歳になった時に果たしてそのモチベーションがあるのか…。ストイックに顧客視点を追求し、なにより楽しんでビジネスに向き合っていた姿がとても素敵でした!




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