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長所は“さわる”!子どものいいところを伸ばすために親ができること

子どもの長所を伸ばすためには、子どものすることほめ、認めることがとても大切です。しかしながら、実際の子育てにおいて、「ほめる」「認める」ということをどれだけ実行できていますか?

子どもにかける1日の言葉のうち、なんと70パーセントが叱り言葉だと言われています。短所・欠点は、どうしても目につきがちだからかもしれません。そして、叱ることばかりを繰り返しているうちに、「子育ては難しい」と考えてしまうのです。

また、叱られる一方では、子どもの心は不平や怒りでいっぱいになり、ゆくゆくは反抗的な態度をとるようになってしまうかもしれません。これでは、いつまでたっても子育ては難しいままです。では、子どもの長所をしっかりとみつめて、伸ばすためにはどうしたらよいのでしょうか?


●「活動性肥大の法則」で長所を伸ばす

子どもの長所と短所は、実は別々に存在するものではありません。それは、たとえばコインの裏と表のように、あるいはシーソーの上がっているところと下がっているところのように、一つのことの両面なのです。「落ち着きがない、飽きっぽい」という点はひっくり返せば「活発、なんにでも興味津々」と言い換えられますし、「引っ込み思案」ならば「慎重」とも言えます。

または、こうもたとえることができます。暗い部屋と明るい部屋は別々に存在するように見えますが、暗い部屋に灯りをつけると、明るい部屋になりますね。長所と短所もこれと同じです。短所は結局影にすぎません。あるように見えても、長所に光を当てていけば消えていきます。

しかし、だからと言って短所や欠点に目をつぶり、ほめることに徹しろ、ということではありません。親としていろいろ注意したい!という気持ちを少し我慢して、子どもの欠点にふれすぎないようにすることが大切です。

「活動性肥大の法則」というものがあります。生命は、さわったり動かしたりする部分は発達し、さわらない、動かさない部分は退化するというもので、これは生物にも経済にも政治にも通ずる法則です。

つまり、子どもの欠点にさわるよりも、長所のほうを最大限にさわることで、長所が伸びるということです。どの子も必ず、短所と同時に長所も持っています。その小さな長所を見つけて言葉で認め、具体的にほめてあげましょう。すると、子どもはその部分をもっともっと伸ばそうと努力をするものです。

●言葉で、態度で、子どもの長所にふれる

活動性肥大の法則をうまく使うと、長所を伸ばしていけるということをお伝えしました。子どもの心をすくすくと育てたかったら、毎日の生活の中から「ダメ!」「いけません!」をできるだけ少なくしていきたいものです。

叱らないようにしなきゃ、いいところをみつけてほめなきゃ、と意識しすぎるのではなく、「ちょっとしたほめポイントで、ちょっとしたスキンシップ」から始めてみるのもいいかもしれません。

叱るべき場面ではしっかりと叱り、子どもがなにかを一生懸命できた時や、子どものやさしい部分を見つけた時は、ほんのちょっと抱きしめる、頭を撫でる、手を握る、笑顔を見せる。それだけでも子どもの心は満ち足りていきます。言葉で、表情で、態度で、子どもの長所にたくさんふれて、伸ばしていきましょう。