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共存するにはどうするかを考え解決策を見出す事が多様性を認める事になるのだ。

『土肥:確かに、タバコを吸っている人たちは缶コーヒーなどを片手に持ちながら、プカ~と吸っている印象があります。ただ、気になることが一つ。この記事を読んでいて、タバコを吸わない人たちから「家の近所に喫煙所ができたら、煙がくさくて嫌だな」「通勤の途中に喫煙所ができたら、スモーカーがたくさん群がっていて近づくのが嫌だな」といったネガティブに受け止めている人もいるはず。岡部:誤解していただきたくないのですが、当社は喫煙所を設置することで、タバコを吸う機会を増やしたいと思っているわけではありません。受動喫煙防止条例など法律が変わって、喫煙所が減少しました。ということもあって、隠れてこっそり吸う人が増え、街の環境が悪くなることを懸念しています。マナーをきちんと守ってもって、吸う人と吸わない人にとって快適な環境をつくることができればなあと思って、喫煙所をオープンしました。タバコを吸わない人にとって、タバコの煙って嫌ですよね。喫煙所の近くを歩いて、「臭いなあ」と感じるのはよくないことだと思っているので、喫煙所は基本的に室内。タバコの煙が外に出ない設計をしています。また、移動車両を設置して、その中でも吸えるようにしました。土肥:ちょっと広いスペースの土地があれば、そこに喫煙所を設置して、いわば“集客装置”の役割で人を集める。タバコを吸っている人たちは、敷地内にある自販機を目にして、「ちょっと缶コーヒーでも買おうか」となる。結果、スキマ デパートの売り上げが伸びるという形ですね。ちなみに、喫煙所の広さはどのくらいで、1日にどのくらいの人が利用しているのでしょうか?岡部:10坪前後のところが多く、利用者は1日1000人から1500人ほど。多いところだと、2000人を超えることも。土肥:2000人! それはスゴい。人がたくさん集まれば、自販機の売り上げを伸ばすだけでなく、違う展開もできそう。岡部:都内在住の人で喫煙家はどのくらいいるのか。ちょっと調べたところ、300万人ほどいるんですよね。ただ、そうした人たちがどういった行動をしているのかといったデータは、ほとんどない。喫煙所を利用しているのはどういった人たちなのか、いつ吸っているのか、どこで吸っているのかなど。行動分析ができるデータを集めることができれば、なにか違ったことに役立てることができるかもしれません。土肥:その情報は、どのようにして手にいれるのですか?岡部:現在、喫煙所にはカギがついていません。20歳以上であれば利用できるわけですが、そこにカギをつけてみてはどうか。じゃあ、どうやってそのカギを開けることができるのか。QRコードを使えば、うまくいくのではないかと考えているんですよね。アプリをダウンロードして、個人情報を登録してもらう。個人情報をどこまで登録してもらうかといった課題はありますが、年齢は必要。喫煙所を利用する際には、QRコードをかざせば扉が開く、といった仕組みですね。こうしたアプリの開発はすでに終わっていて、あとは導入するタイミングだけ。土肥:喫煙所にカギを設置して、利用者の個人情報を取得する。で、次の一手は?岡部:2つあると思っています。1つめは、飲料以外の商品を販売して、その売り上げ。喫煙者との相性がいい商品を販売すれば、売り上げを伸ばすことができるかもしれません。2つめは、広告媒体として利用できると考えています。サイネージを設置して、喫煙者向けに広告を表示すれば、収益力がアップするかもしれません。土肥:喫煙者のデータをビジネスとしてどうやって使うことができるのか、そこが今後のキモとなりそうですね。自販機ビジネスを単純化すると、「飲料の売り上げ-賃料=利益」という公式になるわけですが、データを活用することで「(飲料+物販)の売り上げ+広告収入-賃料=利益」になる。しかも、データの使い方によっては「こんな使い方ができる」「いやいや、こんな方法もアリでしょ」といった具合に、さまざまな方面に展開できそうですね。「(飲料+物販)の売り上げ+広告収入+α-賃料=利益」といった感じで。岡部:はい。とにかく、いろんなことを試していかなければいけません。どこでなにをすれば相性がいいのか。まだまだ分からないことはたくさんあるので、手探りの中でやっていく必要がありますね。』

多様性を重視する時代でもタバコに関しては絶対悪と捉えられ違法でないにも関わらず吸える場所が激減している。ウィズコロナの今はヒトがヒトと会う事だって他人の健康を害する事になってしまう。共存するにはどうするかを考え解決策を見出す事が多様性を認める事になるのだ。

喫煙所でどんなビジネスが生まれているのか スキマ デパートの試みが面白い
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2102/10/news034.html

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