マガジンのカバー画像

仕事力強化Magazine

69
コンサルティング会社代表の筆者が時代の趨勢と潮流を踏まえて、これからの仕事力強化の技を伝授してゆきます。
運営しているクリエイター

2019年4月の記事一覧

上の質が落ちると下の質も落ちる。残念な連鎖を断ち切るには?

日本のビジネスパーソンが劣化してるというのは周知の事実のようになってるが、これ、かなり根が深い気がする。 というのはビジネス社会や組織というのは、なんだかんだ言いながら徒弟制度のようなところもあり、『上』にロールモデルが居ないと劣化の連鎖に歯止めがかからなくなるからだ。 社会人で経験する最初の会社や職場がその後の仕事人生を決めてしまうというのは良く言われる話だ。最初の会社や職場によって「仕事や社会とはこういうもの!」という刷り込みが与えられてしまい、仕事についてのスタンスや

ZOZOランキングに見る女子ファッショントレンドと背景マインド。

ファッショントレンドとそののアイテム毎のギャップを見るのは面白い。 トレンドと言っても欧州のコレクションから発信されるTopトレンドではなく、ベタなボトムアップ(市場発)の売れ筋だ。 ただ単に何が売れているかの全体感を眺めてエッセンスを嗅ぎ取るのも面白いが、それ以上に楽しいのは、品種によるトレンドと用途のギャップだ。それって、どういことか?まずは以下のZOZOランキングをご覧あれ。 ウィメンズのワンピースのランキング@20190422 ざっと見てもらうと以下の特徴が垣間

こうして仕事資料は再利用できる。効率的な企画書や提案書の作成➁

今回は資料の実際の再利用事例。 例えば以下が1997年(22年前)に筆者が作成した 『eラーニングサービス』の戦略企画書。 そして、以下のものが 2011年に作成した『GPSデータ提供サービス』の企画資料。 そして最後、昨年(2018年)作成した 大型商業施設とそれに付随するオンラインアプリの開発提案。 ざっと眺めてもらえると、いずれも 基本的な作りと思考のフレームワーク、シナリオは同一である …ことがわかるはずだ。 異なるのは、取り扱う対象としての市場・環境、企画詳細

こうして仕事資料は再利用できる。効率的な企画書や提案書の作成①

『企画書を作れない・作るのに時間がかかる』問題筆者は30年近くの職務経歴の中で多様な業界の仕事を経験しているが、 頻繁な転職で大企業を渡り歩いてる人とはちょっと違い、 フリーランス(個人事業)⇒自分が創業した会社の経営者、 という立場がその8割くらいを占めている。 なので、かなり過去からの自分の作成した仕事ドキュメント(企画書、分析レポート、戦略レポート、事業計画書など)を個人として蓄積してきている。 仮に資料の電子データが残っていなかったとしても…その“作り”はほぼ頭のな

ウェザー・マーチャンダイジング。

気温とか天気・天候によって売れるものが大きく変わるということをご存じだろうか?小売業の現場(店舗)の人はこれをリアルに体験してるはずだ。 飲食とフードビジネスの場合はかなり直接的にその日の気温が影響するが、ファッション業界の場合は若干複雑だ。そのメカニズムを紐解いてみよう。 上記の引用記事では主に食品のウェザーマーチャンダイジングが書かれているが、ファッションは実はこれとはかなり異なる。簡潔にいうと、一定日数の天候変化+消費者マインドが影響するのだ。 あとはその天候変化がど

フリーランス加齢劣化論。

フリーランスの人が全てそうなるという意味ではない。 でも僕の周りにいるフリーランスの方は、 残念ながら40歳過ぎるとお世辞にも好ましいとは言えない行動 を取るようになった。 この傾向は専門性が弱いフリーランスの方に顕著な気がする。 どういう行動になるかというと、 ●新しいスキルや知識、ノウハウに対する研究心・学習をしなくなる。 ●プライドはやたら高く、経験の浅い若年層に対して上から目線で振舞う。 ●でも最新の潮流や情報に追いついていないので、自分は手を動かさずに若者を

ニッポンにあるある。ジャストアイディアに対する暗黙の蔑視感。

屁理屈オヤジが増えた気がする。 ネガティブオヤジも増えた。 若者はそれに翻弄されて縮こまっている。 真面目な若者が多いので、面白いアイディアやちょっとぶっ飛んだアイディアを出して、上司や同僚から袋叩きにあるのが恐ろしい。また、とっても素直なので、あたかも論理的に突っ込まれると、こんな根も葉もないアイディアはダメなんだ……と意気消沈して翼を閉じてしまう。 これって、最悪の文化でしょう。 こんな企業社会からは面白いものは何も生まれないよ。アイディアは飛躍するための翼だ。人間の脳

日本の大企業(事業会社)のスタッフは『実務』をやらない?

とっても失礼なことを書いてるかもしれない。 僕の定義する実務とは…… ①企画する ➁設計する ③判断する・決める ④指示・推進するこの4つだと思う。 この項目の中に管理する(マネジメントする)という言葉がないこと…が 僕にとってのポイントだ。 社内に大規模な体制を築くのでなければ、管理するって要らないよね。 『管理する』って、なんとなく仕事してる感が付きまとう…けど、実際は何もやってないに等しいと思うからだ。 そして、これも僕の印象だけど どうも…以下のような方(!)が

ニッポンに“資産”は残ってるのか?資産ってお金や不動産のことじゃないよ。

ただ資産というと誤解を招きやすいので、成長余力とか創造的資産とか言ってもよい。 ①新しい価値やサービスや社会を生み出す力と環境、 ➁グローバルの大きな波にちゃんと乗れる力と環境、 ③多様化した国民の各世代やセグメントが相互補完や有効な対話で一緒に成長できる環境 そんなコトを僕は資産と呼んでいる。 最近同じような年代(40~50代)のスタートアップ経営者やスモールビジネス事業者のTOPと話すことが多いのだが、上記の①➁③がニッポンでは壊滅的に弱まってるという認識が共通してる。

ビジョンと実行力で日本を変えたい人求む。~ThinkAgent inc.人材募集・企画メモ公開。

弊社は今スタッフが不足しており、人材募集中だ。 Websiteは現在改築中で採用情報は見ずらいので、下記Engageに掲載の採用情報を引用します…。 ご覧いただいてる方も居ると思うけど 筆者は最近Noteで色々記事を書いており、日本社会+企業、スタートアップ、そしてファッション業界…に対して様々な思いがある。 そして弊社は会社設立から既に14期目を迎えており、今年は第二創業期というイメージでコンサルティング会社のポジションを脱却。 イノベーションを活用した本格的な事業創造に

”習慣化と習慣離脱”、貴方はどちらが得意?

小さな習慣、壁マネジメント、リーダーシップ論など、人間の行動が固定化しがちな習慣によって制御されていることは経営学、行動経済学、脳科学、心理学、社会学などで明らかになってきた。 この世界の大部分のヒトは習慣で動いている。セルフコントロールで習慣を打破して新しい自分を獲得してゆける人はかなりの少数派だ。とは言え、自分の行動を変えるスキルを持つ人は強い。それがあるとないとでは、経験の密度もスキルの幅も格段に差が開くからだ。 ”0⇒1”は大得意。僕自身は比較的行動を変えることに

リモートワーク考。

筆者は元々フリーランス歴が長くて、会社員として仕事してた期間が4年くらいしかなくて、しかもその社員時代後半も出社不要のコンサルティング会社だったので、リモートワークって普通に誰でもできるものだと思ってた。 でも、業務経験が少ないのに新しい仕事に駆り出されてる若手の社員からすると、右も左もわからない状態で放り出されてる厳しさがあるのだと最近やっとわかってきた。 これっておそらくプログラミングとかデザインワーク、設計の仕事のようにプロセスやスキルが見えやすい仕事ならばもう少し楽

【鼻の差問題】具体的過ぎるKPIが正確な判断や変革を妨げる。

「鼻の差で勝つ」…ことってよくある。 鼻の差で勝つと嬉しいけど、ちょっとクールな目で考えてみると、それってドンケツの周回遅れの二人が争ってる?なんてことないですか? もしくは、 最速のスプリントサイクルで競争すれば良いのに、三輪車で鼻先を競ってる?ってことは? で、 Businessの世界でここ十数年のトレンドになったKPI重視主義。 KGIとKPIを定義して、KPIをウォッチしてリフトアップすべし!という仕事のやり方……この「鼻の差競争」と似てないかしら? というのは、